- 職場で喧嘩をしている時点で、当事者はズレてしまっている。社会人としておかしい
- 当事者同士の席を離したり、チームを変えるなど、特別な処置は絶対にしてはいけない
- 程度によっては、懲戒処分など法的処置を取ることも可能
- 職場での喧嘩の多くは、経営サイドから見たら売り上げにつながらないような、くだらない私情込みの喧嘩がほとんど
「職場で喧嘩が勃発していて周囲まで気まづい」「喧嘩をしているスタッフがいて気になる」
こんなストレスを持ちながら仕事をしていませんか?自分が当事者でなくても、周囲で喧嘩をしていたらいい気分にならないですよね…。せっかく仕事をしに行っているのに、すごくモチベーションが下がるものです。
筆者も、ちょうどこの記事を書く数日前に会社で喧嘩が勃発し、立場上仲裁をして落ち着かせるようなことをしました。
結論から言ってしまうと会社で喧嘩すること自体、社会人として失格だし、周囲に見られている意識が欠けているのでズレてしまっている人間と言い切れるでしょう。※売り上げに影響するような事業の方向性などの話し合いでヒートアップするのは例外
今日は、筆者の実体験をベースにした対応方法や、そもそもの職場での喧嘩の捉え方について記載をしていきます。
ぜひ最後までご覧ください!
喧嘩している時点でズレている:根本的な問題
会社で喧嘩をしていいと思われてしまっていること自体が大きな問題です。職場は公共の場であり、周りに多くの人がいます。声を荒げたり、周囲に喧嘩していると思われるような行動をとること自体が恥ずかしいことだと認識されるべきです。
喧嘩の当事者は両者とも問題がある
誰も喧嘩しているところを周囲に見られたいとか、見せつけたいと思っている人はいません。それにもかかわらず、身振り手振り構わず会社という公共の場で、みんなにわかるように喧嘩をしている時点で、既にアウトだと言えます。
どちらが悪いかという議論は必ずありますが、結論から言えば、喧嘩をしている両者とも悪いのです。喧嘩は通常、一方的に怒っているだけでなく、お互いが言い合ったりすることで起こります。つまり、お互いが言い合っている時点で、両者ともアウトなのです。
喧嘩自体がアウトだという認識を持つ
公共の場でこのような行為をすること自体が問題です。最終的にはどちらが正しいとか間違っているという話をする必要があるかもしれません。しかし、その前提として、喧嘩をしてしまったこと自体がアウトだという認識を、自分自身も持つ必要があり、相手も持つ必要があります。
特別な処置は必要なし:効果的な対応方法
喧嘩が起きると、多くの人は以下のような特別な対応を考えがちです:
- 2人を仲直りさせよう
- 席を遠くにしよう
- 部署を変えよう
- あまり関わらないようにさせよう
しかし、このような特別な処置は絶対にしてはいけません。
仕事は感情とは別物
そもそも、仲が悪いからとか、好き嫌いといった感情で仕事をしている時点で問題があります。もちろん、人間関係において得意不得意や好き嫌いは必ず存在し、これはある程度しょうがないことです。しかし、あくまでも仕事の場であり、同じ会社にいる以上は仲間なのです。
スポーツチームの例
スポーツのチームに例えるとわかりやすいでしょう。サッカー日本代表を例に取ると、どんなに仲の悪い選手がいたとしても日本の勝利のために戦います。どんなに仲が悪くても、お互いの足を引っ張り合って日本の勝利にマイナスになるようなことをする選手は絶対にいません。
確かに仲違いはあるかもしれませんが、試合に出たらそんなことは関係ありません。日本が勝つことを大前提としてプレーすることが求められるのです。
会社も同じ:仲間意識の醸成が重要
会社も同じです。仲がいいか悪いかで特別な処置をするのではなく、まず全員が仲間だということを認識してもらう必要があります。
それでも喧嘩が続けば懲戒処分の検討
ただし、顔を合わせるだけで喧嘩が勃発し周囲に迷惑がかかる、仕事にならないといったことが注意しても改善がされないケースももちろんあります。それが、会社にとって大きな弊害になる場合だってあるでしょう。
なかなか容易なことではないのが現状ですが、会社に損害が出ていることが明らかであれば懲戒免職にするのも手段の1つです。従業員をクビにするほどの権限がないとしても、会社の法務や人事に相談をしてみましょう。
参考までに協調性欠如を利用とする懲戒免職の際のポイントを企業法務の法律相談サービス様で実際の弁護士によるアドバイスがあるので引用をさせていただきます。
協調性欠如を理由とする解雇を検討する場面では、
- 協調性欠如を示す言動について証拠が確保できているか
- 改善のない場合の解雇の可能性を明示したうえでの改善の指導をしたか
- 協調性の欠如の程度が他の従業員との協働が困難になり業務に支障を生じさせる程度のものか
- 解雇前に軽い懲戒処分をして改善の機会を与えたか
等の点がポイントになります。
職場の喧嘩は社会的にも問題
上記の懲戒免職の例は、流石に・・・と思うかもしれませんが、会社ないでの喧嘩を道端でやっていると仮定しましょう。
おそらく、誰かが警察を呼んで警察がその喧嘩を止めに来ても全くおかしくありません。これが職場だったら許されるのか?という問題ではありません。シンプルに、警察が来てもおかしくないようなケースを職場でやっているだけなのです。
そう考えると、懲戒免職など法的な力も借りつつ、排除をすることも理に適っていると言えるでしょう。
女性の職場あるある:ホルモンバランスと喧嘩の関係
※下記は筆者の実体験に基づく話しもありますが、決して差別ではありません。
女性特有の身体的変化と職場の人間関係
女性の多い職場では、よくある話があります。男性に比べて女性の身体はデリケートな部分があり、周期的なホルモンバランスの変化が月の中で何度もあります。
そのため、やけに批判的になる時期があったり、怒りっぽくなるタイミングがあったりする時期があるのも事実です。
もちろん女性だけが対象で男性は穏やかだ〜なんてことではないございませんが、周期によっては性格すらも変わってしまうような顕著なケースもあり、男性側が理解できないケースも多々あります。(ここは本当に難しい問題で、ぜひ教育のプログラムに異性のことを知る項目を充実させてほしいと切に願います。)
女性が多い職場での経験
筆者が働いていた職場は圧倒的に女性が多い環境でした。デリケートな話しではありますが、時期によっての変化が見えやすく、お互いがなんとなくそういった状況を理解した上で仕事をしていました。これは女性の多い会社によくあることかもしれません。
毎月のホルモンバランスの変化で性格が変わってしまう部分もあるので、意外に本人も気づいていないことが多々あります。だからこそ、適切に伝えてあげることが重要です。
適切なフィードバックの方法
ただし、ホルモンバランスについて直接言及する必要はありません。代わりに、以下のような表現を使うと良いでしょう:
「少し今週は否定的な発言が目立つから、少し意識してみよう」
「周囲からしたら発言が怒りっぽく聞こえて協調性がない印象を持たれちゃうから、言い方には気を付けよう」
特に男性から女性に伝える場合は、かなり遠回しな表現で相手に気づかせてあげることが非常に重要です。
この問題は、ある程度しょうがない部分もあります。しかし、だからといって社会人として喧嘩していいわけではありません。自分自身が理解することはもちろん大切ですが、相手に伝え、社会人として好ましくない行動だということを知らせることも必要です。
実際に起こった喧嘩の事例
筆者の実体験を紹介します。実際に、女性同士が言い争い、周囲が引くほど声を荒げるという事態が会社で起こりました。事柄や対応方法を順に記載していきます。
1.喧嘩している最中の介入
喧嘩している途中で「一旦やめてください」と介入しました。離れているところで喧嘩をしていたので、話している内容はよくわかりませんでしたが、喧嘩の口調や様子から個人間では解決しそうにないと判断しました。
2.具体的な介入方法
「やめてください。周囲に同僚がいる仲で、こういった行動をとるのは良くないです。一旦頭冷やしてからでいいから会議室に来てください」と声をかけました。その後、現場のリーダーである自分と人事担当者を交えて会議を行いました。
3.会議での対応
会議では、どちらが正しいか間違っているかという議論よりも、まず社会人として人前で喧嘩をすること自体が普通ではないという点を強調しました。
その上で、なぜ喧嘩をしていたのか、お互いの言い分を聞きました。このケースもそうだし、大体のケースで該当するのですが多くの場合は本当にくだらないことが原因なことが多いです。
筆者の経験上どのケースであっても、どちらの言い分もわかるし、どちらも間違っているわけではないのですが、声を荒げて喧嘩するほどのことではないでしょ・・・というような内容で喧嘩が起こっています。
4.管理職としての決断
多くの場合、どちらに決まっても会社の業績に大きな影響を与えるようなものではありません。ただ、現場の人間同士の譲れないものがあって喧嘩に発展してしまったようです。
そのため、その場では「私が決めるから、もう恨みっこなしでやってください」という結論に落ち着きました。
5.特別処置を避ける
もちろん、この2人の席を離したりといった特別な対応はしていません。席を離すのは単なる応急処置に過ぎません。一時的には効果があるかもしれませんが、また移動先で別の人と喧嘩したらどうするのか。そういったことを繰り返していたらきりがないので、そのような対応は一切行いませんでした。
6.今後の対応策
その上で、今後そのような言い合いが起こりそうになったら、「これは危ないな、このまま話していたら喧嘩になりそうだ」と感じたら、一旦私のところに持ってくるよう指示しました。
喧嘩と建設的な議論の違いを説明
喧嘩自体は、事業を真剣に進めれば進めるほど、その方向性などで意見が合わずにぶつかることは珍しくありません。筆者自身も経験があります。ただし、周囲がいる前で声を荒げて喧嘩することは絶対に間違っています。それは自分の感情や私情が入り混じってしまっているからです。
トラブルの場での管理職の役割
当人同士で解決するのが一番良いのですが、こういった言い合いになっている時点で当事者間での解決が難しくなっており、周囲に迷惑をかけている状況です。そのため、周囲への弊害が大きいので、まずは私のところに持ってきてもらい、どうしても解決できない内容であれば私が決めると伝えました。
職場の喧嘩はくだらない
職場で喧嘩をすること自体が間違っている、懲戒免職にもできる、女性が多い職場での振る舞いなど、筆者の実体験を通して書いてきましたがいかがだったでしょうか?
もう、一言にまとめてしまうと、職場の喧嘩はくだらないことが多いです。
経験則ですが、一般のスタッフ同士の争いというのは経営側から見ると本当に細かいことがほとんどです。会社の運命を左右するような内容でもなく、その争いの結果で売上が大きく変わるわけでもありません。
そのような些細なことで喧嘩をして周囲に嫌な思いをさせるのは、単なる機会損失でしかありません。周囲の仕事の進捗も悪くなります。そのため、そうなる前に一旦管理職(このケースでは私)のところに持ってくるよう指示し、問題を収束させるのが一番だと思います。
これは管理職までいかなくとも、ひとまず一番近しい先輩に入ってもらうなど、迷惑はかかる形ではありますが喧嘩をしないことが大前提です。
もちろん文中にも書いていますが、事業に対しての協議という意味では時には否定的なことを発言しないといけなかったり、結果としてヒートアップしてしまうこともあるので絶対に喧嘩するな!なんてことではないです。
ただ、会社の売り上げにつながらないような個人間のプライドや好き嫌いの私情込み込みの喧嘩はくだらな過ぎるので、絶対に自分は当事者にならないようにしましょう。そして、している人がいれば、くだらないということを遠回しにでも伝えてあげると良いです。
この記事を見てくれた1人でも多くの方が、職場のくだらない喧嘩で悩むことがなくなれば筆者冥利につきます。最後まで読んでいただきありがとうございました!