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【マルチタスクが苦手…】実は集中できないのは当然!97%が能力低下する科学的根拠と解決法

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この記事を要約すると…
  • マルチタスクで集中できないのは「能力不足」ではなく、人間の脳の構造上当然のこと(97.5%の人が能力低下)
  • 会社員として現実的な解決策は「20分に1回の連絡確認」「最大1時間の集中時間」など、帰属意識を保ったマイルール設定
  • ポモドーロテクニック(25分集中+5分休憩)を活用し、シングルタスクに集中できる環境を作ることで仕事の質が劇的に向上する

「タスクをこなしながらメールもチェックして、電話対応もして…あれ、何してたんだっけ?」

こんな経験、ありませんか?

もしあなたが「マルチタスクで集中できない」「マルチタスクが苦手だ」と感じているなら、それこそが正解への第一歩です。多くの人がマルチタスクに憧れを抱き、複数の作業を同時にこなすことを理想としがちですが、実はその認識こそが間違いなのです。

私は32歳で大手ベンチャーの役職者として働いていますが、長い間「マルチタスクができない自分はダメなのか?」と悩んでいました。しかし、科学的な研究を調べれば調べるほど、「マルチタスクなんて、そもそも人間にはできないじゃん!」という事実に辿り着いたのです。

この記事では、マルチタスクで集中できずに困っているあなたに向けて、科学的根拠と私の実体験をもとに、現実的で効果的な解決方法をお伝えします。読み終わる頃には、「マルチタスクが苦手で当然だった」と安心し、より集中力の高い働き方を手に入れることができるでしょう。

目次

衝撃の事実:人間の脳はマルチタスクなんてできない

「え、でも私いつもマルチタスクしてますけど?」

そう思った方、実はそれ、マルチタスクではないんです。

人間の脳は一度に一つのことにしか集中できません。私たちが「マルチタスク」をしているように感じる状況でも、実際には脳が高速にタスクを切り替えている(タスクスイッチング)だけです。

イメージとしては、テレビのチャンネルを超高速でザッピングしているような状態。同時に複数のチャンネルを見ているわけではなく、瞬間的に切り替えているだけなんです。

そして、このタスク切り替えには大きな「手数料」がかかります。心理学ではこれを「スイッチングコスト」と呼び、タスクを切り替える度に処理速度が落ち、ミスが増えることが実験で示されています。一度注意がそらされると元の集中状態に戻るまでに平均で数分かかることも判明しています。

つまり、マルチタスクをしていると思っていても、実際には「非効率な単一作業を繰り返している」だけなのです。

マルチタスクがあなたを「バカ」にする恐ろしいデータ

ここからは、私も驚いた科学的データをお伝えします。正直、最初に見た時は「うそでしょ?」と思いました。

ワシントン大学の研究によると、マルチタスクをする人には以下のような恐ろしい結果が出ています:

  • 生産性が40%低下する
  • 仕事を終えるまでにかかる時間が50%増加する
  • ミスの発生が50%増加する
  • 創造性が大幅に低下する

「え、半分も効率悪くなるの?」と思いませんか?私も最初は信じられませんでした。

さらに恐ろしいのは、作業途中にわずか2.8秒中断しただけでミスの発生率が2倍に増加し、4.4秒の中断ではミスが4倍にも跳ね上がることです。

たった数秒ですよ?Slackの通知をチラッと見ただけで、作業の正確さが著しく低下してしまうんです。

一時的にIQが8歳児レベルに⁉︎

さらに衝撃的なデータがあります。ロンドン大学の研究では、マルチタスク中の被験者のIQスコアが平均で10ポイント低下しました。この数値は一晩徹夜した場合よりも大きな認知機能の低下で、男性被験者では最大15ポイントも低下し、平均的な8歳児並みのスコアになったそうです。

「マルチタスク中は頭が8歳児レベルになる」と聞くと、ちょっと笑えませんよね。

現代職場は「マルチタスク地獄」になっている

「でも、Slackの返信しないと怒られるし、会議も出なきゃいけないし…」

そうなんです。問題は現代の職場環境にもあります。

近年ではSlackなどのチャットツールや頻繁なオンライン会議・通知により、職場自体が常にマルチタスクを強いられる環境になってしまいました。次々と鳴るメッセージ通知音や立て続けのミーティングに対応するうちに、私たちは常に作業を中断して別の対応に移らざるを得ません。

3分に1回中断される現代人

linkedinで情報発信をしているBring Your ‘A-GAME’の記事によれば、平均的なオフィスワーカーは3分に一度の頻度で何らかの業務中断が発生しているそうです。しかも一度中断されると、元の作業に再集中するまで平均23分15秒もかかることが明らかになっています。

つまり、3分おきに通知が来て、集中を取り戻すのに23分かかる…。これ、永遠に集中できないじゃないですか!

実際、このような頻繁な業務の中断による生産性損失は、米国経済で年間5880億ドルにも上ると試算されています。「マルチタスク地獄」は個人だけでなく、経済全体の問題になっているんです。

安心してください、あなたは普通です

「マルチタスクができない=能力が低い」なんて、とんでもない誤解です。

むしろ、マルチタスクがうまくできないのは人間として極めて正常な反応なんです。

97.5%の人がマルチタスクで能力低下

ユタ大学のワトソン&ストレイヤー(Watson & Strayer)による研究で面白いものがあります。被験者200人に運転しながら音声課題をやってもらったところ、マルチタスクをしても成績が低下しなかった人はわずか2.5%でした。

つまり、97.5%の人はマルチタスクによってパフォーマンスが低下するということです。あなたがマルチタスクを苦手と感じるのは、極めて自然なことなんです。

「マルチタスクが得意」な人ほど実は…

さらに面白いのが、スタンフォード大学の研究結果です。普段からマルチタスクを多用している人ほど、実は一つのことに集中する能力や不要な情報を無視する能力が低いことが分かりました。

「マルチタスクが得意」と思っている人ほど、実際には注意散漫になりやすいんです。皮肉ですよね。

会社員のための現実的な解決策

「科学的にマルチタスクは良くないのは分かったけど、じゃあどうすればいいの?」

そうですよね。会議を欠席するわけにもいかないし、上司からの連絡を無視するわけにもいきません。

大切なのは「会社員としてのマイルール」

ここで重要なのが、会社への帰属意識をしっかりと持った上でのマイルール設定です。

例えば、私が実践しているのは「連絡確認は20分に1回」というルール。最低限20分はシングルタスクに集中できる状態を作ることです。

ポモドーロテクニックを使えば25分集中して5分の間に連絡を返すというサイクルが作れるので、管理がしやすくなります。

やってはいけない「行き過ぎたマイルール」

ただし、忘れてはいけないのは、あなたはフリーランスでも経営者でもなく会社員だということです。

行き過ぎたマイルールは絶対にNGです。例えば:

  • 「2時間連絡は見ない」
  • 「上司の連絡を返すのは17時以降のみ」

こんな極端なルールは、会社員がやってしまうとただの勝手な人になってしまいます。

私の感覚では、自分のことだけに没頭するスタイルはマックスでも1時間くらいが限度でしょう。連絡の返信が遅いと思われて得をすることはないし、逆にレスが早い人ほど評価されるケースが多いのも事実です。

管理職の私が実際にやっていること

私自身、管理職という立場なので、自分の返信がないと部下が動けないことが多々あります。私の返信の遅さ=会社のスピードの遅れになってしまうことを常に意識しています。

だからといって、連絡返しだけが仕事ではありません。資料作成や企画など、集中が必要な作業もたくさんあります。

そこで活用しているのがポモドーロテクニックです。相手を待たせたとしてもマックス25分。しかも、そのタイミングで連絡が来ることはそう多くないので、平均したら10分くらいで返せています。

この方法で支障を感じたことは一切ありません。むしろ、集中して作業できる時間が確保できるので、仕事の質も向上しました。

マルチタスクの呪縛から解放されよう

マルチタスクで集中できないと悩んでいるあなたは、決して能力が劣っているわけではありません。むしろ、人間として自然な反応を示しているのです。

最後にもう一度、重要なポイントをおさらい

  1. マルチタスクができなくて当然:97.5%の人がマルチタスクで能力低下
  2. 会社員としての現実的なルール:最大1時間の集中、20分に1回の連絡確認
  3. シングルタスクの圧倒的効果:生産性40%向上、ミス50%減少
  4. 今日から始められる簡単な実践法:上記チェックリストを参考に

科学的根拠に基づいて適切なマイルールを設定し、シングルタスクに集中できる環境を作ることで、あなたの仕事の質と生産性は必ず向上します。

「マルチタスクの神話」に惑わされることなく、人間らしい働き方を取り戻していきましょう。

最初の一歩を踏み出そう

明日からでも構いません。まずは25分間、スマホの通知をオフにして1つのタスクだけに集中してみてください。その25分間がどれだけ濃密で生産的だったかに、きっと驚くはずです。

この記事を読んだ1人でも多くの方が、集中力の高い充実した働き方を手に入れられることを心から願っています。皆さんの職場での悩みが1つでも減れば、筆者冥利に尽きます。

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