- 該当者本人に直接話せる関係ならいいが、話しづらい場合は上司経由で伝えてもらう
- 影が薄くなっている可能性が高いので、まずは挨拶をすることから徹底する(テクニック論とかない)
- 連絡は公共の場を使う。恥ずかしいからとDMなどにしない
- 「ありがとうございました」など、一言声をかけるだけの内容は極力口頭で伝えるようにする
「自分が担当なのに連絡がこない」「認識されていないのか、業務相談が違う人にいってしまう」
こんな悩みを抱えながら仕事をしていませんか?自分が担当なのにも関わらず、自分を飛び越して他の人に相談がいったり物事が決まってしまうのは、悲しくもあり怒りさえ込み上げてくるものですよね。
筆者が勤める会社でも、まさに「自分が担当なのに連絡がなかなかこない」「いつも他の人向けに連絡がいっている」なんてことで悩んでいる子がいました。
筆者の部下にあたる存在だったので後々解決はしたのですが、その子の言動を見ていて「たしかにこれは連絡がこないよな」「認識されないよな」なんてことが多々ありました。
今日はそんな実体験をもとに、担当なのに連絡が来ない理由や解決方法に関して記事を書いていきます。
担当なのに自分に連絡が来ないはよくあること
担当なのに自分に連絡が来ないという状況は、多くの職場で実際に起きていることです。会社やチームの人数が多くなればなるほど誰がどの担当なのか?は、部署を管轄している人でさえもミクロの担当まで把握しきれなくなります。
5名程度のチームであればみんなが理解できるでしょうが、10名、20名と規模が大きくなると、自分の中では重要な担当業務でも、他者から見ると重要度が低い業務として認識すらされないことがあります。
また、昔からいる人の方が目立ちやすく様々なことを知っているため話が進めやすいため、あなたを飛び越してベテランの人や目立つ人に話がいってしまうのは、ある意味で仕方のないことです。
と言っても、自分が担当なのに飛ばされてしまう、連絡が来ないというのは、悔しいですよね。「自分がやらなくてラッキー」とはなかなかならないでしょう。
まずは上司に事実を伝えるのが1番
このような状況では、まず当事者に直接言うのではなく上司に確認することをお勧めします。
「ここは自分の担当だと認識しているのですが、例えばAさんがいつも私を飛び越してCさんに依頼をかけてしまいます。私は担当として責任を持ってやりたいのですが、そのように伝えていただくことは可能でしょうか」といった形で相談するのが最適です。
なぜなら、多くの場合、相手はあなたのことを担当者と認識していないため、全く悪気なく行動をしている可能性が高いからです。
そのため、面と向かって「なぜ私が担当なのに連絡してくれないんですか?」「そういった行動するのやめてもらえませんか?」と怒りを交えて言ってしまうと、ただ対立を生むだけになってしまいます。
気軽に話せる同僚であれば直接伝えても問題ありませんが、コミュニケーションが少ない相手や、直接だと少し気まずい関係の場合は上司を通して伝えてもらうのが最善です。
上司に伝える際も、これは文句や喧嘩腰ではなく事実を冷静淡々と認識してもらいたいという意図で伝えることが重要です。嫌がらせをされているのではなく、あくまで相手が悪気なく行動している前提で、自分が担当であることを物腰柔らかく伝えるようにしましょう。
仕事の仕方を見直す必要がある
次に自分自身の行動を見直す努力をしてみましょう。上司に伝えて解決をしても、また新しい業務や部署に行った際はリセットされるため、自分が変わることでこの問題が起こらないようにする努力も必要です。
先ほど説明した通り全員から評価される必要はないというのが大前提です。しかし、周囲から認識されていないということは、直属の上司でさえもあなたの仕事内容が十分に伝わっていない可能性があります。
もし上司に評価されていて、上司に成果が伝わっているのであれば問題ありませんが、今回は上司にも伝わっていないがゆえに周囲にも伝わっていないという前提でお話を進めていきます。
1.公共の連絡ツールを使えているか見直す
公共の連絡ツールの活用について説明していきます。
現在、多くの企業ではコミュニケーションツールを導入しています。基本的には会社としてログを残し情報を見える化する目的で採用されていることが多いでしょう。
しかし、公共の場で会話をすることを避け、恥ずかしさなどからDM(ダイレクトメッセージ)を多用する人がいます。このような場合、その人の存在感が薄くなり、「あの人は何をしているのだろう」という状態で終わってしまいがちです。
あなたは公共の場で連絡ができていますか?無意識に恥ずかしいとDMをしがちではないですか?
もし心当たりがあれば、一度連絡ツールの使い方を見直してみましょう。
2.挨拶はできているか?
二つ目は、挨拶ができているかという点について説明します。
担当として認識されていない問題は特定の業務における役割の認識に関することですが、残酷な話しですがそもそも存在自体がしっかり認識されているかという観点も重要です。※厳しい話しですがズバズバ言っていきます。
挨拶ができない人、「ありがとうございます」「お疲れ様です」「おはようございます」といった基本的なコミュニケーションができない人は、認識されないのもやむを得ません。
よく「影が薄い」と表現されることがありますが、組織の中で目立つ人は声が大きかったり、様々な場所に顔を出したり、挨拶がしっかりできる人です。注目される要素として、話術の巧みさや仕事の能力、容姿、服装など様々ありますが、挨拶に関してはポテンシャルや生まれもった才能なんて必要ありません。
新入社員でも初日から実践できることなので、これができないのに存在を認識してもらえないのは仕方がないと言えるでしょう。担当者として「なぜ連絡してくれないのですか」と言っても、挨拶ができなければ「忘れていました」となるのは避けられません。
したがって、必ず大きな声で挨拶をすることを心がけましょう。たとえ相手の反応が悪くても、「おはようございます」「お疲れ様です」と挨拶をして怒る人は絶対にいないので、毎日意識して実践することが重要です。
3.直接会話はできているか?
三つ目は、直接会話ができているか?という話をしていきます。コミュニケーションで解決できる問題は多く、一言二言話すだけでも、その人がどういう人なのか?言葉遣いがどうなのか?気軽に話しやすいか話しにくいか?が分かり、存在や担当としても認識されやすくなります。
コミュニケーションを取るのが苦手だったり話すのが苦手という人がいるのは確かですが、組織の中に入って社会で働いていく、そして今の仕事を自分で選んでいる以上、毎日コミュニケーションを少なからず人と取らなければいけない環境を自分で選んでいるのです。その中で、会話が苦手だからコミュニケーションを取らないというのはナンセンスです。
これは営業の会社に入って営業マンになったにも関わらず、「話すのが苦手だから営業に行けません」と言っているようなものです。
性格上、会話やコミュニケーションが苦手なのは全然構いませんし得意にしてほしいとも思いません。しかし、これは仕事だからやらなければいけないのです。
満員電車が得意な人は誰もいませんが、通勤のために乗るのと同じです。そこは割り切って、自分自身を認めた上でコミュニケーションを取らないと認識をしてもらえない現状は変わらないでしょう。
筆者の会社で起こった例
筆者の会社で実際に起きたケースについて、実体験をもとに説明します。
筆者の会社でも、Aさんという人に連絡が全く来ないという状況がよくありました。Aさんは「なぜ私が担当なのに連絡してくれないのか」「私が知らないところで物事が決まることが多い」といった不満を、上司である筆者によく訴えていました。

筆者は上司として、該当者に対して「これはAさんの担当ですから、その人に連絡してください」と伝え、それで6割ほどは解決しました。しかし、それでもAさんに連絡がいかないことが多く、なぜそうなるのか、その人の行動や日頃の働き方を見て気づいたことがありました。
1.直接話せばいいものも連絡ツールに頼る
Aさんの一つ目の行動特性として、一言で終わるような内容もチャットで済ませようとしていました。これはコミュニケーションが苦手、会話が苦手、あまり話したことがないという理由からでした。
コミュニケーションツールの使用自体は悪いことではありませんが、目の前にいる人に対して「ありがとうございます」「これやってきます」「これは自分に頼んでもらえば全然やりますよ!」といった一言で済むことまでも、仰々しくチャットでやろうとしていたのです。
話すのが苦手だからという理由はわかりますが、3メートル以内にいる人に対してこれをやってしまっていました。
対面での一言の方が印象に残ります。相手も人間なので、対面で声をかけることは大切だとAさんを見て感じた例です。
2.仲の良い人だけとつるむ
二つ目は、特定の仲の良い人とだけ連絡を取るという特徴が多く見られました。Aさんは非常にアウトプットが多く、実力もありましたが、共通のチャットツールでの連絡先を見るといつも一定の人とばかりでした。
一定の人と連絡を取ること自体は悪いことではなく、チームやプロジェクトといった括りの中で、ある程度固まるのは自然です。しかし、Aさんの場合、相談するときも自分を100%肯定してくれる仲の良い人や、趣味趣向が合う人ばかりを選んでいました。
根本的に批判を避けたいという姿勢が仕事に表れており、そのため周囲から認識されにくく気付いた人も指摘しづらい状況でした。実際、批判的な意見が出ると「これはこうこうこうでこうですから」と、アドバイスにに対して否定から入ってしまいます。
本来なら「ご意見ありがとうございます。こういう経緯があってこうなんです」と説明するだけで良いのに、「これだからできません」と否定から入ってしまう人には、相手もアレルギー反応を示します。アドバイスに対して口答えをする人は好ましくないため極力避けられ、いれず興味も持たれにくくなり影が薄くなっていきます。時間の経過とともに担当としても認識されづらくなっていきました。
連絡をしない側にも問題があるのではないか?なんて行動や直接確認をとったりしましたが、全くAさんを避けようなんて悪意はありませんでした。Aさんよりも20も上の年齢ということもあり、目の敵にしたり、ライバル関係でもない業務だったため争う理由もなく悪意がないのは確かでした。
単純にコミュニケーションを取らない、特定の仲の良い人とだけ連絡を取る、否定的な言葉がすぐ出てくるといったAさんの言動自体に問題があり、連絡する側は嫌味など全くなく、ただ認識していないだけのケースでした。
とにかく挨拶を徹底すれば解決する
ここまで会社での担当者として認識されない問題を実体験を通して説明してきましたがいかがだったでしょうか?
書いてきた実体験は全体で100人規模の会社の中にある、20名程度のチームで起きていた事例です。これだけ小さな会社で起こっていることなので、多くの会社で起こっているものだと筆者は認識をしています。
ただ、人数が多い少ないに関わらず、結局はコミュニケーションで解決できるので、結果を残したりスキルを上げるのはもちろん大切なのですが、“挨拶は絶対しろ”これに尽きます。
嫌がらせで連絡をしてこない場合はパワハラとかいじめとかに値するので話しは別ですが、ここで書いてきた内容は”担当として認識されていない”という問題なので、認識される努力を少なからずしないと状況は変わりません。
何度も言いますが、まずは挨拶を積極することからで良いので、コミニュケーションを意識的に取ってみるようにしましょう。
この記事を見てくれた1人でも多くの方の背中を押すことが出来れば筆者冥利に尽きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!