- 仕事の質とは業務を削減することではなく結果を最大化すること
- 質が先に来る人の本音は「めんどくさいことをしたくない」と量を避けたいだけ
- 失敗経験の多さは引き出しにつながるし量をこなすことで得られるメリットもたくさんある
- 量をこなすことで質は高くなり、仕事も楽しくなる
「量より質じゃないですか?」「もっと質を求めて仕事をしましょうよ!」
なんてことを理由に頼んだ仕事をやりたがらない後輩や部下の存在に困っていませんか?そして仕事を振りづらく結局自分でやってしまっているなんて方も多いでしょう。
結論から言うと、質というのは量をこなすことで生まれるものなので、過去に経験したことがないことに対して最初から質を求めるなんてまず不可能です。
数多くの失敗と、少ない成功の中からうまくいく方法を見出し、成功確率を高くする方法こそ質の良い仕事です。
今日はそんな”質”の本質を説明しつつ、「量より質だ」なんていって仕事をしない人への思考や対処方法を説明していきます。
仕事の質とは結果を出すこと
仕事の質と聞くと、業務の軽量化にフォーカスを当ててしまっている人が多いですが、質は結果からしか判断ができません。
結果にフォーカスを当てると以下のAさんBさんはどちらが質の高い仕事をしていると言えますか?
- Aさん:8時間の作業を6時間に減らし8万円の利益を残す(業務削減をした)
- Bさん:8時間の作業をおこない9万円の利益を残す(業務削減をしなかった)
この場合、質の高い仕事をしているのはBさんだと言いきれます。
Aさんの方が確かに効率が良く1時間あたりに作る利益は大きいですが、Bさんの方が会社に残す利益は大きいです。
仮にAさんが削った2時間で別の利益を生み出す作業をしている場合は例外ですが、会社員である限り会社の売上を上げて多くの利益を残す人が有益なのでBさんになります。
- Aさん:Bさんよりも業務時間を短縮し、業務効率を良くした人
- Bさん:結果をAさんより多く残し、質の高い仕事をしている人
こういった判断をします。ただ、Aさんが6時間で切り上げていた仕事を8時間行い、Bさんよりも多くの利益を残していたら文句なしでAさんの勝ちです。
このように、仕事の質というのは業務を効率化したり時間を短くすることではなく、結果を最大化することと考えるべきでしょう。
最大化をしていくなかで、必要のない業務を削ったり軽量化していくことが仕事の質です。仕事の質を求めるあまり軽量化して結果が悪くなってもよいということでは全くありません。
仕事の質にこだわりたい人の本音
仕事の質にこだわってなかなか動かない人の本音を探っていきましょう。自分自身が元々やる前から質にこだわるタイプでしたので、過去の自分の本音になります。
1)やることが増えることがいやだ
シンプルに業務量が多くなるのが嫌だ。という思考です。当たり前ですよね。
会社は固定給ですから、少ない業務で安定したお給料をもらえるに越したことはないです。給料が増えないのにやることが増えるなんてコスパが悪いですもんね?
2)結果を出す自信がない
人より量をこなせば、当たり前ですが成功確率は高くなります。
ただ、結果を出す自信がない人は、「どうせやったって」という思考が先にくるため、業務の削減を質と履き違え、そもそも挑戦する量を制限します。
これは1番と同じく、やることが多くなるのを嫌がっているパターンです。
3)めんどくさいことをしたくない
人間誰だってストレスがない自分の得意分野ばかりの仕事で完結したいもの。実行する量が増えると、中には自分の不得意なものや気が乗らないものが存在してきます。
めんどくさい不得意な業務を削ることを質という都合のいい言葉を使って消滅しようとしているケースが多いです。
めんどくさいことだから人がやらず結果が出しやすいのにもったいなさ過ぎます。
4)仕事の仕方がわからない
引き出しが少なく仕事の仕方がわからないから、そもそも量を量産できないケースも存在します。質にこだわって業務を削減することで、自分の引き出しの少なさへの直面を防ぐパターンです。
仕事の質を高めるは建前は聞こえがいいですが、自分の引き出しは少ないままで成長も見込めません。
5)大企業病
大きい企業に勤めていた人あるあるなのですが、ある程度何をやっても会社のブランド名や潤沢な資金力で結果を残した成功体験を持っている方は量をこなすことを好みません。
少ないアウトプットでサクッと成功することが当たり前になっているので、量をこなすことへの認識が非常に低いです。
量より質にこだわるバカに伝えるべきこと
量より質と言ってやらない人に伝えるべきことを記載していきます。ポイントしては強制的にやらせるというよりは、量をこなした方が後々自分のためになることを伝えて上げる点です。
失敗経験の多さは引き出しになり自分が楽になること
失敗経験が多い人はとにかく強いということを伝えてあげましょう。
ユニクロの創出者の柳生会長ですら、1勝9敗というタイトルの本を出すほど、成功なんて僅かで失敗ばかりなのです。
どう頑張っても失敗することの方が多いんですから、人より失敗経験を積んで、
失敗したどうする?→次はBパターンを試そう
失敗したどうする?→次はCパターンを試そう
と次々と失敗した次のアクションを引き出しから出しては、また新しい挑戦をし続けられる人がどこの会社でも求められます。
量をこなして失敗を経験しないことには、こういった失敗後の対応(引き出し)は鍛えられませんから、質にこだわりやらないのは自分の成長の機会を失っているのです。
質を求めすぎると大した成果が出ないこと
不思議なもので質を求めすぎると大きい成果は生まれづらいことを伝えてあげましょう。一定の成果は出るかもしれないけど、大爆発はできないぞ!と。
仕事の質を高めよう!なんて指示が出ると、今まで8時間かけて10万の利益を生む業務を、6時間で10万の利益を生む業務「にしようと考えます。これ自体は素晴らしいことですし仕事の質が高まったと声高々に言えます。
ただ、上記のケースだと10万の利益を残すことにフォーカスが当たってしまうので、利益の最大化には目が向いてません。
とにかく量をこなすことは、思いもよらぬ大きな成果を生む確率を高める行為でもあるので、質を高めることを目的にすると一発当てるなんて産物を得にくくなります。
量をこなすと楽しいこと
量をこなすというのはシンプルに楽しい行為だと伝えてあげましょう。
量を多くこなすことで、必然的に成功回数は多くなるでしょう。同じ時間内に以下のような結果を残した2人の事例を見ていきます。
- Aさん:10回中1回成功した
- Bさん:50回中4回成功した
Aさんの方が成功確率は高いですが、Bさんの方が成功回数を多いです。ということはBさんの方が悔しい思いを回数は多いですが喜ぶ回数も多かったわけです。
失敗体験と並んで、成功体験を積んで自信をつけることは仕事を楽しむ上で絶対的に必要な要素なのでBさんのような働き方をするのが理想です。
こういった成功体験を重ねまくると仕事は楽しくなるので、質にこだわり少ない挑戦数で成功確率を上げるよりも、量にこだわり成功の回数を多くすることが大切なのです。
量をこなせる便利ツール等を使うこと
業務量を減らしたいなら、それに変わるツールを使いこなすスキルを身につけるように伝えましょう。
例えばですが、chatGPTを使えば、いくらでもSNSの投稿案やビジネスアイディアをAIが出してくれので、たくさんのアウトプットができます。
最初から業務を削減してやることを絞って可能性を狭めるくらいなら、効率化できるツールを使いこなすスキルを身につけてことで量産できる方法を考えた方がベターです。
めんどくさくてやりたくないなら、やってくれるツールやサービスを探して代行してもらおうという思考回路を持つと自分の成長につながります。
AIツールの急激な民主化が進んだ今ならではの発想ですね。
量をこなした上での質にこだわろう
仕事は量も大事なんて話しをしてきましたがいかがだったでしょうか?
質を求めることを否定しているわけではなく、単なる業務工数の削減ばかりにフォーカスされることが多いため言及をしました。
不景気が続く昨今。
昔のように給料が上がりづらいし、娯楽もYoutubeやVODサービスで十分なんて人も多いですから、サクッと仕事して帰って楽しめればいいなんて人も多いでしょう。
ただ、昔は景気が良く勤めているだけで給与が上がりやすかったのは事実ですが、今も結果を出せば給料が上がることは忘れてはいけません。
なんなら少子高齢化で特に若い世代の人手不足が深刻で、入札競争のようにどこもかしこも高い給与を提示して募集をかけているほどです。実はチャンスなんです。
だからこそ、
- 仕事と向き合う
- まずは量をこなす
- 質が上がる
- 結果を出す回数が多くなる
- 仕事が楽しくなる
- 楽しくなると結果も出やすくなる
- 評価をしてもらい給与が上がる(転職時に実績として掲げて給与UPができる)
こんな好循環を体験して毎日を楽しんでくれる人が1人でも多くなれば嬉しいという思いで記事を書かせていただきました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!