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「自分より能力低い人が出世して納得いかない!」評価者目線で考える出世の本質

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この記事を要約すると…
  • 実力には「知っている」「やっている」「できている」の3段階があり、本当に重要なのは他者評価である「できている」段階
  • 会社で求められるスキルは100点満点ではなく、スピード重視の80点かもしれない。卓越したスキルより「会社や上司が求めることをできるか」が重要
  • 出世に必要なのは専門スキルではなく、マネジメントや事業推進力。スキル・実力 ≠ 出世・役職である
  • 「自分より実力がない人が出世する」という怒りは視野の狭さの表れ。その人の見えない実力を発見し、自分の成長につなげるべき
  • 筆者の体験談:専門スキルは劣っていても「評価者が求めることを徹底的にやる」ことで、飛び級での出世を実現

    職場で自分より実力がないと思う人が出世していく光景を目にしたとき、あなたはどんな感情を抱かれるでしょうか。「なぜあの人が?」「自分の方が優秀なのに」「この会社は人を見る目がない」そんな怒りや失望を感じたことがある人は少なくないはずです。

    しかし、その感情に支配されている限り、あなた自身の成長は止まってしまいます。今回は、32歳で大手ベンチャーの役職者として数々の出世を経験してきた筆者が、この問題の本質と解決策について語らせていただきます。

    目次

    「実力」の本当の意味を理解していますか?

    まず、あなたが考える「実力」について見直してみましょう。実力には3つの段階があります。

    「知っている」「やっている」「できている」

    この3段階のうち、「知っている」と「やっている」は自己評価に過ぎません。本当に重要なのは「できている」という他者評価です。つまり、周りから「この人はできる」と認められなければ、どんなに自分で実力があると思っていても、それは単なる自己満足に終わってしまいます。

    あなたが「自分の方が実力がある」と感じているとき、それは本当に他者から評価されている実力でしょうか?過去の成功体験や保有スキルを根拠にしているなら、それは「やっている」段階の自己評価かもしれません。

    会社が求めるスキルと自分のスキルのミスマッチ

    仮に他者からも実力があると認められているとしましょう。しかし、そのスキルが会社でどこまで求められているかは別の話です。

    例えば、優秀なデザイナーになれば必ず出世するでしょうか?答えは「No」です。もちろんスキルがあるに越したことはありませんが、その会社で求められるのは100点満点の完璧なデザインではなく、スピード重視の80点のデザインかもしれません。

    さらに言えば、仕事は抽象度が高いものが多く、実際の現場では思わぬ結果が生まれることがあります。デザイナーの例で言えば、賞を取るような素晴らしいデザインを手がける人でも、それはデザイン界で評価されているに過ぎません。いざ商品のパッケージを担当したとき、賞など取ったことがない、むしろそんな賞レースに出たことすらない会社員のパッケージの方が、実際には消費者に好まれるかもしれないのです。

    何が言いたいかというと、会社で求められるのは卓越したスキルではなく、「会社や上司が求めることをできるか」ということです。どんなに高いスキルを持っていても、それが出世と直結するわけではありません。

    出世に求められるのは専門スキルではない

    何度も言いますが、スキルが高いに越したことはありません。しかし、出世して求められるのはプレイヤーとしてのスキルというよりは、マネジメントや事業全体を推し進める力になります。

    人気アプリを持つ大企業の社長だって、アプリ開発に必要なシステムエンジニアとしての業務を経験している人ばかりではありません。そのアプリを売るためのマーケティングを経験したことすらない人もいるでしょう。

    つまり、スキル・実力 ≠ 出世・役職 ということです。

    あなたがすべきことは何か

    だからこそ、やるべきことはスキルのアップデートはもちろんですが、最も重要なのは「会社や上司が求めることを全うする」ことです。

    360度の声を聞いていては物事は進みませんし、そもそも自分が疲れるだけで、「いい人」で終わってしまいます。厳しい社長や厳しい上司が絶対にあなたの会社にもいるはずですが、時には配下のメンバーの納得感がなくても、「GO」と言われたらやる必要があります。

    少しばかりロジカルではなくても進めなければならない場面は必ず来ます。どんなに納得感のある数字が出てきても、それだけで勝てるほどビジネスは甘くありません。そう、推進力が求められるのです。

    あなたが出世できない最大の原因

    そして、あなたが出世できない最大の原因は「今ここにいること」です。

    おそらく、上司のお気に入りだけが出世している、または自分より実力がない人が出世していることに腹を立てて、この記事を検索されたのでしょう。

    しかし、幸いなことに、あなたが人を評価するような役職にいない限り、あなたは評価者にはなれません。狭い視点から人のことを判断し、出世する人の一部しか見えていないのに批判するのは、視野の狭さの証明でもあります。

    「なぜ自分より実力がないのに出世するのだろう?」「見えない何かの実力があるのか?」「自分にも取り入れられることはあるだろうか?」

    このように、文句ではなく疑問や自身を高める方向に矢印を向けるべきです。そうすることで、必ず成長につながります。

    筆者の実体験から学ぶこと

    角が立つかもしれませんが、筆者の経験上、周囲からも「なぜこの人が出世するのか」と思われるタイプでした。EC通販業界がキャリアのメインですが、肝心の商品開発もよく分からないし、サイトのデザインやサイト制作もあまりやったことがありません。デザインスキルもシステムエンジニアとしての知識ももちろんありません。マーケティング中心のキャリアでここは知識がありますが、それだけです。

    エンジニアやデザイナー、商品開発の人からしたら、「なぜ自分より能力がない人が…」と思われて当然だと思います。しかも、年上が上司になるケースも多々ありました。

    評価者が求めることを徹底的にやる

    しかし、明確に言えるのは、評価者が求めることを徹底的にやったということです。

    自分は上司にそういったことを求められたので、時には優秀な学生を見つけて、その人たちと一緒に会社員をやりながら事業を設立したりしました。働く人もお客様も女性が9割以上を占める環境で、男性である自分の事業を冷めた目で見られながらも進めてきました。

    なぜそこまでやったのか?それは評価者が求めることだったからです。徹底的にやりました。

    だから前職でも次のポジションがないくらいに出世することができましたし、転職してからもたった3ヶ月で飛び級でマネージャー職に就くことができました。

    成功の鍵は「評価者の求めることを徹底的にやる」

    大切なのは、評価者の求めることを徹底的にやることです。これが出世の本質です。

    あなたのスキルがどんなに高くても、それが評価者の求めるものと合致していなければ、出世には結びつきません。逆に、スキルが劣っていても、評価者が本当に求めることを理解し、それを徹底的に実行できる人が評価されるのです。

    怒りを成長のエネルギーに変換する方法

    「自分より実力がない人が出世する」という現実に直面したとき、その怒りや不満を成長のエネルギーに変換してください。

    まず、出世した人の見えない部分に注目してみましょう。表面的なスキルでは劣っているように見えても、その人が持っている「評価者が求める何か」があるはずです。それは推進力かもしれませんし、コミュニケーション能力かもしれません。チームをまとめる力や、困難な状況での決断力かもしれません。

    その「見えない実力」を発見し、自分にも取り入れられるかを考えてみてください。そうすることで、あなたも次のステップに進むことができるでしょう。

    視野を広げ、評価軸を理解する

    最後に、視野を広げることの重要性をお伝えします。

    あなたが評価する軸と、会社や上司が評価する軸は違うかもしれません。技術的なスキルを重視するあなたに対して、会社は事業推進力やマネジメント能力を重視しているかもしれません。

    その評価軸の違いを理解し、会社が本当に求めているものは何かを見極めることが、出世への近道です。

    「自分より実力がない人が出世する」という状況は、あなたにとって大きな学びの機会でもあります。その怒りを糧に、より深く会社や組織について理解し、自分自身を成長させていってください。

    きっと、今まで見えていなかった新しい景色が見えてくるはずです。

    この記事を読んだ1人でも多くの方が、出世に対する考え方を見直し、職場での人間関係や評価への悩みが1つでも減れば筆者冥利に尽きます。最後まで見ていただき、ありがとうございました!

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