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「出世したくないから」と業務に力を入れない部下への接し方

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結論から言うと…
  • 出世したくないからやらないは認めなくていい
  • 会社の成長に本人の出世の有無は関係ない
  • 出世が決まった際に断らせればよい
  • 向上心がない社員には短いゴール設定をしてあげる

「出世したくないから大丈夫です」「出世とか興味ないのでやらなくていいですか?」

この記事に辿りついてくれた方は、「出世したくない」を理由に仕事を振ってもやらない、役割を全うしない部下や同僚の存在に頭を抱えていることでしょう。

結論からいうと本人の意思は会社の成長に全く関係ないので、仕事量を減らしたり譲渡をする必要はないです。「出世したくないからやらない」は、ただやりたくない理由を持ってきているだけくらいの受け取り方をしましょう。

本当に出世をしかねない状況になった場合、その時に出世の意思はないから役職には就けない旨を会社に伝えてもらい対処して貰えばいいだけの話です。

今現時点で出世が決まっているわけでもない人が出世意欲の有無を理由に手を抜くのはふざけた話なので、今回はその理由や対処を筆者の経験談を交えつつ述べていきます。

こんなケースは例外

子育てや家庭の事情がある方もいるので、この場合は労務にかけあってもらい労働契約を見直してもらうことをおすすめします。

事情はともあれ同じ労働条件下で、

「Aさんはお子さんがいるから」「Bさんは介護があるから」

と特別扱いをしてしまうと不満の種になるため、そもそもの労働契約を一般社員と変えて差別化することが大切。

目次

出世の意思は会社の成長には関係ない

会社を成長させるという視点で言えば、個人の出世の意思の有無は全く関係ないと言いきれます。

出世をしたい社員が多く競争率が高い環境の方が良いに越したことはありませんが、この意欲だけが業績に直結するのか?と言われると違うでしょう。

逆に出世をしたくない集団の集まりでも、1人のリーダーの指示でやるべきことをちゃんとやってくれれば、十分勝負できます。作業者は欲を出さず1人のリーダーに従って動いていくのでこっちの方が早い恐れだってあります。

大事なのは市場の変化に柔軟に対応し、常にアウトプットを出し続けユーザー(お客様)に指示を得ることです。

残念ながらtoBであれ、toCのビジネスであれ、お客さんが会社を選ぶ基準は社員の出世意欲ではありません。

この本質を理解すると、部下の出世意欲は個人の意向であり、あなたに与えられた会社や部署の売り上げを上げるという役割にはあまり関係ないことなのです。

出世したくないは手を抜く理由にならない

出世したくないのであれば役職が上がる(出世する)際に断ればいいだけの話しなので、出世候補にならないようにあえて手を抜くというのは原則認めないようにしましょう。

というか、手を抜きたいがための言い訳と上司側が受け取る方が健全です。

そもそも論ですが、出世なんてしたくてできるものではないですから、頼まれてもいない段階から「出世したくない」なんて言葉を口に出している時点でお門違いです。※思うのは自由だが…

あえて汚い言葉を使いますが、飛んだ勘違い野郎ですよね笑

だから手を抜いたり頼まれた業務をやらないのは無責任に当たるので、しっかりと社員にはただの不平不満であって本質ではないことを伝えなくてはなりません。

伝え方の例 (筆者の実例)

実際に筆者が同様の社員に遭遇した際の1on1でお伝えした内容です。

Aさんの出世をしたくないという意思は尊重します。ただ、それは仕事をやらない理由にはならないです。

なぜなら、会社の成長のためにそれぞれ役割があり、それを全うするのが1人1人の仕事であるからです。

この役割は出世の意欲には関係がないので、出世をしたくないからやらないという不平不満は原則認めません。

逆に言えば、出世をしたいという意思だけを尊重して、明らか褒めたり給与の条件を変えて特別扱いをしたら不満が出ますよね?それと同じことです。

今後、もしAさんが出世の候補者になり、役職が上がる機会があればその際に断っていただければOKです!

会社も無理に管理職になりたくない人になってもらう必要はないと思っているので、その時が来たら考えましょう。

自分らが意識するべきユーザー(お客様)は、中で働く社員の出世の意欲の有無でサービスを判断しているわけではないので、日々いいものを提供するためだけに頑張ってくれたら嬉しいです。

なんてことを冷静淡々と事実だけを伝えましょう。

ここには、その気持ちの持ち方じゃダメだ!あなたのせいで社員の活気が下がっていく!等々の否定や暴言に近い内容を書くことだけは避けてください。

「自分に与えられた役割は全うしましょう」という当たり前のことを伝えてあげれば良いのです。

筆者の場合は、否定の要素を入れないことを心がけたおかげか、以外にもすんなり理解してくれました。

伝えてから2年経ちますが、今でもこの社員の出世意欲はないものの淡々と業務をこなして戦力になってくれています。

モチベーション管理はせず約束のみをする

出世の意思、すなわち向上心がないスタッフのモチベーション管理は大変だと思われる方が多いですが、そもそもモチベーション管理は必要ないです。淡々と仕事をしてくれればよしとしましょう。

ここで大切なのはしっかりとタスク管理をして、タスクの完了を追うことです。タスクをしっかり終わらすという役割を勝手にモチベーションにすれでよいのです。

モチベーションは何もメラメラ湧き出てくるような目標や、やる気でなくて本来OKなものです。今日はメールの返信を11時までに終わらす。定時に帰る。等も立派なモチベーションになります。

タスク管理の方法

タスク管理ツール等を使うのが便利ですが、その際に意識して欲しいことは主に3つです。

  1. できるだけ短期間のタスク設定をする
  2. タスクのフィードバックの場を設ける
  3. 完了連絡をさせる

1)短期間のタスク設定

長くても1週間単位のタスク設定をしてください。

出世意欲や向上心と言ったものがないスタッフですから、変化しかねない長期的な目標設定は基本向いてません。

短期間のゴール設定をしてあげて1週間確実に走り切れるようしてあげるのが上司の役割です。

2)タスクのフィードバックの場を設ける

依頼したことをやっているのか?内容はいかがなものか?をフィードバックする時間を設けましょう。毎日でなく、週次ベースで5分10分でも十分です。

とにかく明確なゴール設定が重要なので、フィードバックをすることで「ここまではやって欲しい」「ここまでやらなくても大丈夫」「あれはよかったorよくない」と言ったラインをズレがないようはっきりさせておくのです。

そうすることで、こちらが求めることと、相手があげてきてくれるものが一致するようになります。

3)完了連絡をさせる

必ずタスクの実施が終わったらその都度「完了した」という旨の連絡なり報告をさせましょう。

ゴールは淡々とやることです。やり切ることがゴールなので、タスクを実行し「完了した」と連絡を送ることがまでがゴールなのです。

逐一連絡をさせることで、まず組織の一員という帰属意識や、出世の意欲に関係なく上司に評価される立場であるという自覚が自ずと芽生えていくものです。これは

「出世の意欲がないから自分はやらなくてもいい」「手を抜いてもいい」

という、自分だけ特別扱いになりがちな思考を矯正してあげる役割も持ちます。

筆者が実際にやっているタスク管理の一部

10月3週目のタスク一覧

1)〇〇を売るためのアフィリエイト営業リスト100件作成 10月21日〆
2)18日PR予定のAさんのSNS投稿の構成確認とフィードバックの対応 10月18日〆
3)商品ページのCVR(購入率)を12%→15%にする施策案を5つだし報告 10月19日〆
4)【ルーティン業務】
└商品のページ作成3件
└広告用画像の作成 商品A1枚 商品B2枚

↑を軸に、1つ1つちゃんとやり切ることができたか?数値の目標がある場合は実績とどれだけ離れがあるか?次はどんなタスクを行なっていくか?等を5分ほどの1on1でざっくり話して、次の週のタスクも迷いがなく進める状態を作ります。

“時代に合わせる”で逃げてはダメ

ここまで出世したくないという社員への対応や上司自身の考え方を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

出世したくない人が増えているなんてデーターやニュースで報道されていますが、時代に合わせるなんて言葉で逃げてはいけません。

スマホやSNSの台頭により価値観が多様化し、仕事の成功だけがステータスでなくなりました。

ただ、だからといって勤める会社の不利益となるような社員を怠慢を許すことは言語道断です。

会社が成長するために、社員1人1人がしっかり役割をこなすことが会社員の役割ですから、個人の意思でその役割を放棄することはできないのです。

シンプルに出世したくないという意思の元、言われたことができないなら辞めてくださいって話しです。

時代と向き合うような形で厳しいかもしれませんが、会社員としての行動としては100%正しいものなので、必要であればあなたの上司に当たる存在にも相談しつつ向き合っていかなければいけません。

余談

僕が勤める会社の話しになりますが、100人の従業員のうち20名ほどアルバイトさんや派遣さんがいます。

正社員以外は評価という仕組みがないので、無駄なタスクが発生しづらく淡々と仕事をこなしてくれる人ばかりです。そんなわけもあってか社員よりも活躍している人が多数います。(お恥ずかしい話しです…)

部下や同僚に出世したい!成長したい!という向上心や闘志といった人がいるのは心強いのだけど、実際は意思の有無って関係ないんだろうな〜と日々実感しています。

自分自身、会社をひっぱっていく立場やリーダーの人さえぶれなければなんとかなると!

そして自分は周囲がどうであれリーダーとして引っ張っていく存在にならないと、なんて気を張っています。綺麗事ではなく自分のためになりますから!

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