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上司がモチベーション管理をしているからチームがダメになる

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結論から言うと

「部下のモチベーションを上げる方法を知りたい!」「モチベーション管理が大変で困っている」

管理職からよく聞く話しです。そしてこの記事を書いている筆者も管理職になった際に同じような悩みを抱えました。

たった、5人しかいないチームをまとめるのにも一苦労。大企業の大きいチームを抱える人はどうやっているんだろうとすごく考えました。

この時であった「モチベーション管理するな」「数字でのみのモチベーションは管理すべし」という教えが非常に響き、実際に現場に落としても大成功したので、そんな成功体験をもとに記事を書いていきます!

目次

モチベーション管理がダメな理由

前提としてモチベーション管理は絶対にしてはいけません。あなたが疲弊するだけだから。その理由を詳しく書いていきます。

そもそもモチベーションは人それぞれ

質問です。「あなたはどんな時にモチベーションが上がりますか?」

  1. 上司に高い飲食店に連れて行ってもらった時
  2. スポーツ観戦に行った時
  3. 自己啓発本を読んだ時
  4. 新しい事業を任された時
  5. 出世をした時
  6. ボーナスをもらった時
  7. 昔の友人に会って感化されたとき

上記7つは筆者自身のモチベーションが上がる瞬間なのですが、この記事を読んでいるあなたも同じ瞬間にモチベーションがあがりますか?

そもそもプライベートの時間を大切にしたいから、仕事終わってから上司と食事になんて本当は行きたくない人だっているだりし、読書が苦手な人だっているだろうし、何もない新しい事業なんて責任が重くてやりたくないなんて人だっているでしょう。

もちろんボーナスは誰だって嬉しいですけど、10万円で喜ぶ人もいれば少ないと思う人もいるでしょう(さすがに100万とかだったら満足な人は多いと思うけど・・・)。

ここで言いたいのは、そもそもモチベーションが上がる瞬間は人それぞれなので、あなたがモチベーションを上げよう!と意気込んでも、以外と響いていなかったり、むしろマイナスになっていることもあるということです。

かなりショッキングな事実ですが、あなたが良かれと思ったことが、全くの空振りなわけです。残酷な事実ですが受け入れましょう。

そして、このモチベーションが上がる瞬間は本当に十人十色なので、それを探して探して対応しようとすると、あなた自身が疲弊してやる気がなくなります。

「私は韓国アイドルが好きだから、韓国アイドルに会わせてください!人形みたいな顔で憧れなんです!」

実現できますか?一緒にライブ行けますか?

大袈裟な例ですが、こんなものです。

モチベーションは続かないもの

モチベーション管理を始めると、一生モチベーション管理が仕事になります。

部下のモチベーションを上げようとした結果がドンピシャハマり、「明日からがんばります!」となっても、だいたい3日坊主です。

3日以上続いても、週末を挟んでしまったら大体の人がその時のモチベーションを失っていることでしょう。

歯磨きやお風呂に入ること。これらは日常のルーティンですが、仕事においてもルーティンワークが存在します。

ルーティンまで行くとモチベーションを必要としない無意識状態で行動ができると言いますが、行動心理学的に21日間の継続により無意識行動になるようです。

行動心理学に「インキュベートの法則(21日間の法則)」があります。
これは、新たに習慣にしたいことを21日間続ければ、最初は意識していた行動(顕在意識)が無意識の行動(潜在意識)になり、定着するというもの。
日数についてはさまざまな説がありますが、何かを一定期間繰り返しているといつの間にか自分の生活の一部になります。

参考文書:かんぽ生命すこやかコラム第21回より

1ヶ月が30日で土日休みなことを考慮すると21営業日、すなわち1ヶ月くらいそのモチベーションを継続させないといけないわけです。

現実的ではありませんよね?そもそも続かないという理論がわかったと思います。

周囲の不満を生む原因になる

落とし穴なのですが、個人に対してのモチベーション管理は組織を崩す原因にもなりかねないので注意です。

例えば

寿司をご馳走するとモチベーションが上がる部下Aさん

焼肉をご馳走するとモチベーションが上がる部下Bさん

好みや、お店の格にもよるので一概には言えないですが、

「Aさんの方が高い店に連れて行ってもらっている」なんて、比較の対象になりかねません。

この後にキャバクラに上司と行ったAさん、焼肉だけで終わったBさん。なんてことがあれば、そりゃBさんは不満を覚えるでしょう。

上司からしてみたら、どちらもモチベーションを上げるつもりで連れて行っているのに、なぜかBさんからは不満を覚えられるという、なんとも残念な結果に終わってしまいます。

上記のような例以外でも、

  • 特定の人とは1on1の面談が多い
    →隠れてコソコソ何してるんだろう?チームに共有できない何かがある?
  • 上司とご飯によく行く子が出世する
    →実力じゃなく、結局気に入られているやつが出世する
  • 女性に優しい男上司
    →恋愛感情があるの?気持ち悪い

などなど、良かれと思ってやったモチベーション管理は、周囲の不満の種になる確率が多いに高いので気をつけましょう。

筆者の経験談ですが、僕は平社員→管理職になった際に、

  • 社長に気に入られているから出世した
  • 上司と良く飲みにいくから出世した

等々言われたものです笑

管理職になってから、経営層で管理している会社への貢献度を数値で判断するシートを見てますがダントツの1位でした…。(だから気に入られているとかじゃなくて妥当なんだよ!!!)

これ僕すごいでしょ?って話しではなく、周囲が思っていることは事実とは全く違かったりするので、モチベーション管理による不満の種はまかないようにするのが吉ということです。

モチベーションは数字のみのチームを作る

ここまでの説明でモチベーション管理はNGという話しをしてきました。

ただ、モチベーションを否定しているのではなく、上司による部下に対するモチベーション管理をNGというだけで、仕事に対してモチベーションは多いに必要だと筆者は認識しています。

そこだけ、大切なのが数字で管理することによってモチベーションを作っていくことです。

共通の話題は数字のみ

文章内で、モチベーションを作る要素は人それぞれという話しをしましたが、仕事において数字というのは全社員の共通の話題です。

その会社に勤めている以上、中途で入ってきた人だって新卒だって、「会社の売り上げ・利益に関係ない仕事をしている」なんて人は本来1人もいません。

マーケターであれば売り上げや広告経由のコンバージョン、バックオフィスであっても請求書の処理100件を3時間で終わらす、システムであればシステム事故を何件に抑える、開発を何営業日で終わらせる等、以外になんでも数値化できます。

まさにこの数値こそ、週ごと、月ごとに目標を与えて、それの達成をモチベーションとして与えていくべきなのです。

次回の定例MTGまでに達成しよう

前述に習慣化まで21日間、モチベーションは長く続かない話しをしたと思います。

誰だって同じで1週間とりあえず毎日100mと言われれば達成できる人は多いでしょう。

ただ、今月31日間毎日100mと言われたらその瞬間に難しいと感じ、ハナから続かない人が大多数です。

まさにこれがミソで、あなたがやるべきことは近いゴールを作って上げることなのです。

ゴール設定とモチベーション

わかりやすい例で言うと、売り上げ目標を与えている部下であれば純粋に売り上げ目標の達成を1週間後のMTGまでに目標として与えましょう。

システムだって、バックオフィスだってこれは同じで、考えて考えて数値目標を与えるのがあなたの仕事です。

ただ、この時与える目標は実現可能な目標です。

2週間3週間が未達が続いている目標は現実的とは言えません。会社から与えられている目標を部下に与える時は下げてでも達成可能な目標にしてください。

  • 実現が難しい目標設定=最初から無理な可能性が高いので、部下のモチベーションは下がる
  • 実現可能な目標設定=達成できる可能性が高いので、部下のモチベーションは高い

ここでいうモチベーションは、おいしいお寿司を奢った後の「明日から頑張ります!」とはまた違います。

達成するべき数値と期間が明確なゴールが見えた状態です。ここへ走ろうとする姿勢こそモチベーションなのです。

これを上司が勘違いしてはいけません。

  1. 明確なゴール設定
  2. 明確な期日の設定
  3. 達成可能な目標の設定

あなたがやるべきことはこの3つです。

そしてもう1つ付け加えると、部下の未達分を埋めることです。

100%の目標設定が難しい社員に80%の目標を与えたとしましょう。すると20%未達分が生まれてしまいます。

「部下が達成しやすいように目標を下げました!これにより達成に対するモチベーションが高まっています。」

と聞けば、なんとなく部下思いで素敵ですが、ただ部下のせいにして会社へなんのメリットもないです。大きな勘違いで痛い上司です。

20%はあなたの責任なので、この未達幅は必ずあなたが埋めましょう。

この20%がどうしても難しい目標であれば、その事実をあなたの上司に伝えて目標を下げてもらい、チームが向かうべきゴール設定(数値)を最適にしてもらうのも役割であり、本質的なモチベーション管理になるのです。

おすすめのゴール設定頻度

基本的には週次で管理するといいでしょう。

そして振り返るタイミングは週の半ではなく、できるだけ早いのがベストです。月曜の午前に終わらせてしまいましょう。

★9時出社の会社の場合の例★

  • 月曜10時までに前週振り返りと分析(部下)
  • 月曜10時までに振り返りをもとに今週のタスクを決める(部下)
  • 月曜11時〜上司(あなた)と部下のMTG
  • 来週のMTGまでに達成すべき数値の約束をする

※9時〜10時まで1時間分析をさせるのではなく、朝礼等も考慮。原則振り返りは過去のことなので30分で十分※

これにより、部下は月曜日の午後から全力疾走で次のMTGまでのゴールに向かって走ることができます。

あなたの求められている役割を考える

ここまでの説明を全て実施していくと、あなたはドライな上司、数字に厳しくご飯とかも行ってくれないモチベーションを上げてくれない上司なんてレッテルを貼られるでしょう。

でも、あなたにも上司がいて、あなたの上司があなたに期待していることを考えてみましょう。

役職が上がれば上がるほど、求められるのは””売り上げと利益””です。

決して部下に気に入られることでもなければ、モチベーション管理をするために毎週焼肉や寿司にいくことではありません。

大切なのでもう一度言いますが、売り上げ利益、数値を上がることがどの会社でも圧倒的に求められる管理職の役割です。

不思議なもので、厳しかった上司や学生時代の部活のコーチほど後々感謝されるものです。※パワハラやセクハラ等は除く

今の目の前で部下を甘えさせれば、あなた自身も困るし、部下も将来困ることでしょう。

これを理解した上で、気持ちではなく数値といった事実に基づきモチベーションを作って数値を達成していきましょう。

もし半年、数字での管理をやってもダメだった場合

あなた部下に嫌われようと、結果にコミットするために忠実に数字でのモチベーション管理をしてもうまくいかない場合、これはあなたのせいではなく環境が大きいかもしれません。

売り上げ利益を求めるのは絶対的に組織に必要ですし経営陣はそれを求めます。

ただ、大企業病の大きな組織だったり、昔からやってきた家族経営の零細企業なんかでは、やっぱり「結果よりも輪」を大切にするような重役も多く、優秀な人ほどいずらい環境はどうしてもあります。

あくまで半年やってダメな場合というの前提条件ですが、自分が自分に自信を持って頑張ったと言える状態で実施してみて難しい場合は環境を変えることに自身がコミットすべきです。

部下がモチベーションを上がることを頑張ろう、というのはあなた自身の成長とは全く別なのであなた自身が成長できる環境を検討してみましょう。

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