- 残業しないと評価されない環境は非効率なことが多い
- ダラダラ仕事をするのでAIやツールを使って変化/効率化にチャレンジするチャンスを失う
- 残業すること自体は悪くなく、メリットもたくさんあることは知るべき
- みなし残業がある会社がおすすめ
「残業しないと評価が上がらない」「ダラダラ残業しているスタッフだけ評価されて不公平」「効率が悪くなる」
効率良く仕事をこなしているのは自分なのに、ダラダラ残っている人が頑張っていると評価される環境にさぞかし不満が溜まっていることでしょう。
結論から言いますが、その不満を抱いている時点で環境を変えることを検討すべきでは?というのがこの記事の答えです。
人間関係だったり仕事の進め方、というのは自分の努力次第で変えられることですが、””遅く残っている人が頑張っていると評価される風習””というのは勤める会社が築いてきた社風に近いものがあるので、自分の力で変えることが正直厳しいと筆者は判断しています。
何も残業することが悪いことではないですし、転職はビッグイベントですから環境を変えるべし!と言い切るのは無責任なことを重々承知をしています。
ただ、筆者もそういった環境を経験したがゆえに、言い切れる理由もたくさんあるので今日は説明させていただければと思います。
残業しないと評価されない環境を抜け出してほしい理由
残業する人ばかりが評価される環境を抜け出すべき理由をいくつか紹介します。
時間があるせいで変化に対応できない
残業をした分だけ評価されて残業代ももらえるため、そもそも早く終わらせようという概念が欠落してしまいます。
AIやwebツールを使って質を担保した上で時間を短縮しよう。アウトプットのスピードをは早めるために効率化していこう。なんて視点がなくなるので成長機会を奪われます。
不思議なもので人間追い込まれるほど壁を乗り越えるために考えるし成長をしていくものです。評価されるために長く働くことが目的になってしまうと成長機会はどんどん失われますから、とにかく危険です。
特に吸収力がある若いうちほど差がつきやすいので、その環境に居続けることは自分のためになりません。
優秀な人の離職率が上がりやすい
勤める年数が浅いと本当に優秀な人を判断することは難しいかもしれませんが、こういった古い社風が残っている環境ほど優秀な人は抜けやすいです。
というより、その会社で通用しないような、その会社にマッチした働き方を好む人が残りやすい環境と言った方がいいでしょうか。いわゆる勤める年数が長いほど居心地が良くて社内の循環が悪い環境です。
実力がある人ほど視点が広かったり働き先はいっぱいありますから、シンプルに転職します。
残業した方が評価が上がるは時代的に古い考えなので、優秀な人はそれに早く気づき違和感を感じ離れていく人が多いでしょう。
会社への愚痴や不満を言う社員が増えやすい
ダラダラしていると暇な時間が増え、その結果として社内で愚痴や不満が出やすくなります。というのも忙しかったら愚痴や不満を言う暇すらないですし、言ったところで相手も忙しいから相手にされないためです。
これは筆者の職場でも経営陣が変わった際に起きたことなのですが、前の経営体制だと細かい仕事がたくさんあり、とにかく忙しかったです。ワンマンの経営体制でその人が言うならやらなくてはいけないと。
ただ、社内であからさまに愚痴を言ったりする人もいなく人間関係がすごく良好でした。言い訳をせずに働く社員が多く、不満がある人は勝手に辞めていく、という会社にとってもある意味理想な環境でした。
しかし、経営体制が変わりこのワンマン依存は危険と判断され世間的にいう風通しの良い職場になりました。なった瞬間は社員も忙しさから解放されて荷が降りたような気持ちになるのですが、忙しくなく風通しがいい手前、不満や愚痴を言いやすい。
ネガティブな言葉が飛び交う環境だから人間関係も悪化になりパワハラで辞める社員や、スタッフの半分近くが1年のうちに辞めるなんて自体を経験しました。
自分でもびっくりしたのですが、忙しくないと人って無駄なことばかり考えるし、人のことばかり気になって怒りの矛先にするものです。
ダラダラ仕事をするとそんなリスクも高まるし自分にとってそんな環境にいるべきでないと考えています。
効率の悪い社員が得をする
これはそのままですが、効率が良い人より悪い人が評価されることは間違っているからです。
どう頑張っても効率は悪いより良い方がいいです。その方が絶対的に会社のためです。にもかかわらず現場で矛盾が起きてしまっている環境は秩序が崩れているので長くいるべきではないでしょう。
包み隠さず言えば、仕事が遅い人、仕事ができない人が評価される環境なのでおかし過ぎます。そんな環境で成長はまず難しいので抜け出すべきです。
残業すること自体は悪くないこと
残業している人が評価される環境にいるべきではないということを書いていきましたが、何も残業すること自体が悪いことではないことは補足をさせてください。
仕事が好きな人も一定層いる
比較的筆者もそのタイプなのですが、シンプルに仕事が好きだから長時間になろうと徹底的にやり抜きたいなんて人は一定層います。
効率を捨てているわけでなく好きだからプライベートの時間を捨ててでも、落ちている事業の仕事を手伝ったり、自分の知見がない広告運用の資料を見てはインプットするなど、残ってでもやりたいタイプです。
納期がある仕事ならギリギリで終わらすより早く終わらしてフィードバックもらいたいなんて理由もあります。
このこと自体は決して悪いことではないですし、上司がその行動を良しとしているのであれば問題ないです。
仮にあなたの評価者である上司が、そんな行動は求めてないから早く帰ってくれ、というのであれば話しは別ですが…。
がむしゃらに若い時にやった経験を誰もが良かったと振り返る
効率は大事なのですが、効率度外視でガムシャラにやった経験を良かったと振り返る人も多いです。
「若い時の苦労は買ってでもしろ!」
なんてことわざがありますが、30歳になった筆者自身も20代の時にガムシャラに働いた経験にすごく感謝することが多いです。
立ち上げの会社で効率なんて言葉がなく深夜まで働いたり、お金がないから土日もアルバイトをしたり、安定した会社に入っても終電帰りが続いたり。。。
すんごく効率が悪いことばかりかもしれませんし、もっとこうしたら早く帰宅できたのにな〜なんて思うことはあるものの、意外にその当時の自分に感謝するものです。
若いときにいっぱい働き、質より量で量をいっぱい重ねた人ほど、量より質という本質に行き届くと思うので、何も長時間働いたり残業自体を否定する気は全くないです。
あくまで残業しないと評価されない環境は危険であることだけ相違ないようにお願いします。
会話の内容が蜜になり経営層の話しを聞けたりする
遅くまでダラダラ残ってくっちゃべって愚痴を言うような社員がいる反面、遅くまで一生懸命毎日やっている上司やさらに上の人と話すチャンスに恵まれたりするケースも多々あると思います。
なかなか日中の時間だと周囲の目があるから、役職が離れすぎた関係の人はお互い気軽に話しかけづらかったりしますが、「遅くまで頑張ってるね〜」なんて一言から、経営に近い話しが聞けたり関係値が深まることもあるでしょう。
喫煙する方が喫煙所でコミュニティーを作り仕事に良いシナジーを生み出すようなものと近いです。
こういった一種の出会いが生まれるケースもあるのは事実なので一概に残業は否定できません。
みなし残業制度がある環境がおすすめ
上記で説明してきたよう、残業しないと評価されないような環境は悪いけど、一概に残業することが悪いことではないという筆者の持論から、みなし残業を導入している企業への転職がおすすめです。
実際に筆者は40時間分のみなし残業を導入している会社で働いてますが、どちらの側面もカバーしていて比較的良い制度だと認識をしています。
効率重視の人も仕事好きもカバーしている
みなし残業なので、効率良く仕事をして早く変える社員でもしっかりと残業代は出ます。
筆者の会社でも平均残業時間が10時間程度ですが、全員が40時間分の残業代をもらっています。不公平に感じるかもしれませんが、みなし残業の制度がそういったもので多くの会社が導入しているので事実です。
そして、この10時間は、みんながだいたい10時間ずつ残業しているのではなく、40時間いっぱい近くまで働く人もいれば、ほぼ残業しないような人がたくさんいることで平均10時間となっています。
だから、仕事が好きで残ってでもやりたい人も救えていることになります。
みなし残業の残業してない人への風当たり
ぶっちゃけみなし残業でも残業してない人への風当たりはあります。
ただ、こればかりは制度ですし、事実として
「残業しないので明日からみなし残業の支給はなしです」
とは労働契約を結んでいる手前、まずないので風当たりは強くても実態は無風というケースが多いです。
そして、仕事好きで遅くまで残る社員はどの環境でも2割〜3割程度なので、風当たりが強い時点で早く帰る社員の方が多いので多数決的に負けることもないので意外に大丈夫なものです。
筆者の会社でも全く同じような構図で、だいたいの人は定時から1時間以内に帰り、特定の5〜10人くらいが遅くまで残っています(その中の1人が筆者)。
100名ほどいる環境で、5〜10名くらいの仕事好きで管理職だったりしますから、ここの層が文句を述べたところで無風です。
残業自体は悪くないのでどっちを取るか?
ここまで残業しないと評価されない環境は変えるべきだが、残業すること自体は決して悪くないと伝えてきましたがいかがだったでしょうか?
キーになるのが社風だと思います。
社内の循環が悪く仕事したら仕事したらバブル(00年代のITバブルも含む)など経済状況も手伝い潤った経験がある人からしたら遅く残ってやることは正義だろうし、バブルを経験してないので若い人からしたらプライベートの充実こそ幸せと考えるため正義だと思う人もいるでしょうし。
考え方や会社のスタンスは人それぞれなので、自分にとっての正義と会社や上司にとっての正義(社風)が自分に合っているか合ってないのかを見極めるタイミングが来たと考えればよいでしょう。
冒頭でも言った通り、社風は自分の努力ではなかなか変えられるものではないので合わなければ自分が環境を変えてしまった方が早いです。
少子高齢化で、今や30代であれば若い世代に入る日本です。20代はもちろんですが、30代後半までも転職市場が活発的で若者の獲得に企業側が必死な状況です。
いくらでもチャンスはあるので”社風が合わないから転職を考えよう”は全然問題ないのです。
この記事を見てくれた方の仕事に対しる悩みが1つでも減って、その分仕事に対するワクワクが1つでも増えたら筆者冥利に尽きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。