- 上司のやる気の有無は自分には全く関係のないことだと思うべき
- 上司がやる気がないから自分もやらなくていいだと、目標が達成できなかったり、周囲との差がついてしまって転職時などに職務経歴にかけることが少なくなるからやめた方がいい
- 本当にやる気がない上司だった場合、上から評価が落ちるのも時間の問題なので、ポジションが空くため自分の出世の大チャンス
- 働いてない上司に働いてもらおうなんて思考は絶対やめるべき。そんなことを目標に仕事をしていると売り上げ利益という本質とは異なる
「上司がやる気がない」「上司を仕事をしていなくて目につく」「上がやる気ないから自分もテキトーでいいや」
こんな思いで毎日仕事に励んでいませんか?部下ばっかに仕事をやらせて仕事をしない上司にイライラする気持ちを筆者も役職がない時代によく思っていたことでした。
しかし、管理職になり当時の上司の役職になってみると不思議なことに当時の上司が、部下からは見えない業務をたくさん抱えていることがわかりました。
今日は、そんな実体験や読んでくださっている皆さんの今後のキャリアのことも踏まえ、上司のやる気の有無は実はあんまり自分には関係のないことだ、ということを話していきます。
上司のやる気はあまり関係ない
上司がやる気がないという話をしていきます。上司のやる気の有無は、前提としてあなたにあまり関係がありません。
自分の目標やチーム目標を達成できなかったら得がない
一つ目の理由は、あなたを評価するのは上司だからです。上司がやる気があろうがなかろうが、自分はどうしても上司に評価されます。
上司がやる気がないからといって、自分がやる気を失い、自分の目標が達成できなかったり、チーム全体が「上司がやる気がないから、私たちもやらなくてもいいね」という雰囲気になってしまったとき、それが数字に表れてしまい、業績が下がり、チームの目標が達成できなかったときに、これは自分たちにとって得なことは一つもありません。
仮にそれでボーナスが減ったり、昇進ができなくなったりしても、上司が「今回ボーナスが少なかったから、私が補填しよう」とは絶対になりませんし、「私がやる気がないせいで、君もやる気をなくして、出世できないね、ごめんね、私の役職を譲るよ」ということも絶対にありません。
ですので、上司がやる気がないからといって、全て自分がやる気をなくす理由にはならないので、これを言い訳にして、仕事をやらないのは逃げでしかありません。
【転職で不利】キャリアを積める時期を無駄にする
この「上司がやる気がないから自分がやらない」という行動を、自分のキャリアを長期的な視点で見たとき、若くてバリバリ働ける時期に他の人は成果を上げているのに、自分は何も成果を上げずに転職活動をしたときに話せることがないのは、自分にとっても、人生にとっても損です。
24歳、25歳、30歳のときの上司は、自分の長いキャリアを見たときには、本当に些細な存在です。
この些細な存在によって自分のこれからのキャリアを無駄にするのは、非常にもったいないことです。
上司がやる気ないのはチャンス
上司がやる気がないというのは、チャンスであると捉えましょう。上司がさらに上の上司にどう思われているかは分かりませんが、仮に本当に上司がやる気がない場合を考えてみます。たとえば、社長、部長、課長という役職の順に自分が課長だとします。
やる気のない部長の上に社長がいる場合、上から見たときに部長がやる気がないと判断されれば、これはチャンスです。
どう考えてもやる気のない部長に給料を多く与えたいと思う人はいないはずです。その上の人も「あの人はやる気がないな」と思っているかもしれませんし、部長が手を抜いていることが露見する可能性があります。長期間隠し続けることは難しいと思います。
このような状況は、自分にとって昇進のチャンスとなり得ます。
自分の一つ上のポジションの人が仕事をこなし、やる気もあり、部下から尊敬され、成果をしっかり出している場合、そのポジションはなかなか空かないと思います。
しかし、その人がどんどん出世していけば、ポジションが空く可能性があります。そのため、出世が難しくなると考えるかもしれませんが、上司がやる気がないというのは大きなチャンスです。やる気がある人なら、すぐにその隙を突くことができます。
したがって、上司がやる気がないというのはあまり関係がなく、これを大きなチャンスと捉え、仕事に取り組むことが重要です。
上司の働きは評価できない
上司の働きは評価できないという話を進めます。前提として、上司の働きぶりを部下が評価することはできません。したがって、たとえ上司がやる気がなかったとしても、あなたが上司を判断し、評価することはできません。
どの組織でも同じですが、組織の上層部を部下が評価することはありません。あなたたちの上司はその上の上司が判断し、部下を評価するのも上司です。常に上から下へと評価されるため、下から上に評価されることはほとんどありません。
逆に、現在の上司がその地位にあるのは、そのさらに上の人に評価されているからですが、なぜ評価されているのかは部下からは見えにくいものです。幹部になればなるほど、部下からの視点では見えづらくなります。
たとえば、1000人以上がいる大企業で、会社の社長や副社長、部長の働きぶりは、一般社員や新卒の社員からは見えにくいでしょう。彼らが毎日会議に出席していることはわかるかもしれませんが、具体的に何をしているかは見えません。
これは極端な例ですが、上司の働きが部下から見えないことが多いです。これは自分がその人と同じ立場になって初めて理解できることです。
【実体験】上司が働いてないのでは?
筆者の実体験を交えて補足しますと、私も以前、上司に対して「この人は働いていないのではないか?」や「指示を出すだけで自分は何もしていない、ずるい」といった反発心を抱いたことがありました。
ただ、その人と同じ役職に就いたときに初めて、膨大な量の会議があることと、そこから生じるタスクの多さに驚きました。また、指示が社長から直接来るため、そのタスクの重要度や緊急度や優先度が非常に高いものでした。
一般の社員が参加しないような社長が出席する会議の内容は一般社員時代には見えませんでしたし、会社において緊急かつ重要な仕事は意外と一般社員には知らされないことが多いのです。
例えば、デザイン担当者が毎日商品のページを制作するような、ある程度ルーティンの作業があると思いますが、会社の緊急度が高い作業は常に変わっていきます。そのため、新しい業務が次々と発生する状態です。
これは周囲から見ると、常に業務が変わっているため何をしているのか分からないため、
「何となく忙しいであろう」「いつも何かやっているけど、実際何をやっているのだろう」「本当に働いているのかな?」という感情を抱かれやすいものです。
しかし、その立場になってみると、常に新しいタスクが回ってきて非常に忙しいことが理解できます。私自身もそうでした。
ただ、事実は部下から上司の業務が見えにくいため、上司がやる気がないというのはそもそも判断できないなんてことを理解をしましょう。
上司を働かせようと思わない方がいい
上司を働かせようとすることは避けましょう。
指示や、会社の重要度、組織図は上から下へと伝えられるものです。下の立場の人が上の人を動かそうと考えたり、
「この人はやる気がないからもっと働いてもらおう」と考えるのは、
“”位置””ずれが起こっていて、””自分が偉くないのに偉いと錯覚している””非常に危険な状態です。
自分自身が少し痛い人になりかねないので、このような考えは控えてください。
これをわかりやすく例えると、新卒の社員が入社したとします。自分は新卒の教育担当です。新卒に、
「この人は教育ばかりしていて、本当に会社のためになる仕事をしているのだろうか、売り上げに貢献しているのだろうか?」と判断され、
「教育はいいので、もっと業績を向上させるように働いてください」と言われたら、明らかにおかしいですよね?
上記は極端な例ですが、どんなに上司がやる気がないと感じても、上司をもっと働かせようと考えるのは自己の過剰な意識がある証拠で間違っている行為です。
会社全体の役職や役割を理解していない証拠ですし、会社は売上を上げ、利益を残すために、各個人に目標が設定されていますが、上司を働かせるという目標を持つ人はいません。そのような考えは、あなた自身が会社から求められている役割を果たしていないと思われるかもしれません。
環境を変えるのも1つの手だが上司がやる気あるかはわからない
環境を変えるのも一つの手です。どうしてもやる気のある上司の下で働きたいと思っている方は、環境を変えることを一つの選択肢として考えましょう。
ただ、転職先の上司がやる気があるかどうかは誰にもわからないため、その点を理解することが必要です。もちろん、環境を変えたり転職をして、常に良い条件を求めることは非常に重要で、悪いことではありません。
この話では、絶対に会社を辞めるべきだと言うつもりはありません。ただ、もし転職した先の上司がやる気がない可能性があることを理解していて、かつ、会社の制度や給与、働き方にも全く満足していない場合は、環境を変えるべきです。しかし、その他の面で何となく満足している場合は、それを理由に辞めるのは非常にもったいないです。
なので、上司がやる気がなくても、それはあまり関係なく、自分自身がやる気を出して努力すれば、その上司を越えることができるかもしれません。そういった方向で頑張ることが、プラスになると思います。
まとめ
ここまで、上司のやる気が自分の仕事にはあまり関係ないという話をしてきました。
上司がやる気がないからといって、自分が働かない理由にはなりません。現在の環境の中で、どれだけ結果を出すか、昇給や出世をどう達成するかを重視すべきです。
したがって上司のやる気の有無は関係ないということがこの記事を通じて伝えることができれば筆者冥利に尽きます。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!