「仕事をしていない同僚が気になる」「同じ給料なのに不公平だ」
同僚にこんな不満を抱きながら仕事をしている方も多いでしょう。一生懸命やればやるほど、こういった同僚の存在は目についたり、モチベーションが下がるきっかけにもなりますよね。
結論から言うと、どの組織でも2割程度しか直接売上につながる働きをしていないから気にしないこと。もしどうしても気になるようであれば「キャリアアップができずに可哀想だ」と見ていれば良いです。
この記事ではそんな2つのことを中心に、仕事をしていない同僚との向き合い方について詳しく書いていきたいと思います。
◆仕事しない人はどの組織にもいる
パレートの法則
仕事をしない同僚についてどう対処すべきかについて語ります。
まず、仕事をしない人はどの組織にも存在します。働きアリの法則やパレートの法則という言葉がありますが、どんな組織にも2割が一生懸命働き、残りの8割はそれほど貢献していないという状況が一般的です。これは、事実であると私は考えています。たとえば、会社の売り上げにおいて、100商品があれば、売り上げを大きく伸ばすのは約2割の商品であり、残りの8割の商品はそこまで貢献していないということがあります。また、どの事業においても、10個の事業があれば、すべてが均等に成功しているわけではなく、実際には一つか二つの事業が全体を支えているケースが多いです。このように、会社や組織内でも、2割の人が多くの仕事をしていて、8割の人はそれほど貢献していないというのは、非常に一般的なことです。
したがって、これは社会の実情です。8割の人が怠けていると感じるかもしれませんが、これが一般的な比率です。自分がその8割に加わるべきかという問いに対しては、決してそうではないと強調します。自分が引き続き努力し、上位2割に位置づけることに集中すべきです。8割に注意を払いすぎると、自分もその流れに引き込まれ、次第に悪い方向へと進んでしまいます。
仕事をしない人に関しては気にする必要はありません。何よりも自分が一生懸命に仕事をして、結果を出すことが重要です。これが非常に大切です。
会社の仕組みでどうにかなっている
残念ながら、8割の従業員が怠けていても、あるいは貢献していなくても、会社は上手く運営されていきます。あなたが勤める会社が、いつ倒産してもおかしくないような業績を持つ、または崖っぷちのスタートアップ企業であれば話は別ですが、一般に「一般企業」と称される企業では、既に運営の仕組みが構築されているため、多くの従業員が怠けていても、売上に貢献していなくても、何とか会社は回っていくようになっています。これは「ビジネスの仕組み」とよく呼ばれるものです。経営者はこの仕組み作りに努めるべきだとよく言われます。
そのため、仕事をしない人が気になるかもしれませんが、残念ながらこのような人はどの組織にも存在します。これに気を取られていては始まりません。ただし、会社のルールを守らない行動に関しては例外です。例えば、定時に出社しない、業務時間中に禁止されているにも関わらず喫煙する、喫煙所で時間を潰すなどの行為は、明らかに会社のルール違反です。このような場合は、適切に上司に報告し、対処を求めるべきです。
◆仕事しない人は可哀想くらいに捉えれば良い
仕事をしない人を、かわいそうだと思うくらいでいいです。その理由を三つ説明します。第一に、現状に甘んじて満足してしまうことで、自分のキャリアや実績を築くのが難しくなるからです。今、仕事に対して貢献せず、満足してしまっているため、自分が頑張ったことや成し遂げた成果について語る実績が現在のところ存在しないのです。
仕事をしない人は確かにいます。これは、転職活動の際に、自分の成果やいわゆるキャリアを築けずにいるため、市場での評価が低くなりがちです。そのため、将来的に苦労する可能性が高いと言えます。それに対して、「将来的に苦労するだろうに、かわいそうだ」とか、「今頑張れば将来良いことがあるのに」という目で見ることが適切だと思います。自分自身は、現代では長く同じ企業で働くことも珍しいので、自分のこれまでの実績を基に、より良い条件で転職できるようにしましょう。
将来転職を考えていなくても、もし転職を考えたときに苦労しないようにするため、今を頑張る気持ちを持って、常に努力を続けることが重要です。
会社内での昇格が厳しい
仕事をしない人への対応について、その理由を三つ紹介します。第一の理由は、現状に甘えて満足してしまっているため、自分のキャリアや実績を築くことが困難になるからです。仕事をサボり、会社に貢献しない働き方に満足してしまうと、努力した結果や成し遂げたことに関する実績が現状では存在しないためです。
仕事をしない人はどの組織にもいます。これは、転職活動中に自分の実績やキャリアを築けずにいるため、市場での評価も得られにくいということを意味します。したがって、将来的に苦労する可能性が高く、「この先苦労するのにかわいそうだ」「今頑張れば、後で良い思いができるのに」という視点で見るべきです。現代では、同じ企業でずっと働くことは珍しく、いつ会社がどう変わろうとも、これまでの実績を基に良い条件で転職できるように自分を準備しましょう。将来転職を考えていなくても、苦労しないために今を頑張ることが大切です。
第二の理由は、会社内での昇給が難しいことです。明らかに仕事をしていない人は、会社内での昇給が困難であり、評価されにくいのは当然です。
通常、基本的には1日8時間、日の3分の1以上を仕事に費やしています。誰もが少しでも高い給料を望み、勤続年数が増えるごとに給料が上がることを期待しています。このため、8時間勤務や残業をしている時間を楽しんだり、仕事をしないで過ごすことは非常にもったいないと考えられます。
社会人としての初年度から数年間は、役職がついていない人が多く、給料の差が出にくいかもしれません。しかし、20代後半から30代にかけては、自分の会社の同僚や他社を見ても、役職がついたり給与に差がつくのが一般的です。したがって、若い時に楽を選んで仕事をしない人は、差をつけられる予備軍でしかなく、「可哀想だな」「将来のことを考えずに楽をしていると思っているんだろうな」と思うべきです。
◆サボっているのに評価されている人は見習うべき
仕事をサボっているように見えても評価されている人のことは見習うべき、という話をします。三つのポイントをお話しします。まず、一生懸命に取り組むことだけが正義ではありません。前提として、一生懸命に取り組むことは非常に重要で、一生懸命に努力することは推奨されます。ただし、一生懸命に取り組む気持ちがあることは素晴らしいですが、それだけでは不十分で、自分の行動や実績が伴っていなければ、評価されにくいのが現実です。
人によって、一生懸命に取り組むことの基準は異なります。毎日100メートル走ることを一生懸命にやっている人もいれば、毎日10キロメートル走ることを一生懸命にやっている人もいます。どちらも頑張っていると思いますが、一生懸命に取り組む基準は大きく異なります。そのため、一生懸命に取り組むことは重要ですが、実績が伴っていなければ意味がないということです。
そのため、一生懸命に取り組むことだけが正義ではないため、「この人はなぜサボっているように見えるのに評価されているのだろう?」「どの部分が評価されているのだろう?」という点をしっかり見習うべきだと思います。その人は一生懸命に取り組んでいないように見えるかもしれませんが、会社内で評価されて役職に就いているということは、どこかで一生懸命に努力している部分、力を入れている部分があるので、そういった点をしっかり見て学ぶようにしてください。
どこに力を入れているか?
二つ目。その人のさぼっている部分を学ぶのではなく、どこに力を入れているのかというのを学んでください。
さぼっているのに評価される人を研究していくと、どうしてもネガティブな力の方が人間は強いので、どうやってさぼってるんだろう、どううまくやってるんだろう?っていう方法に目が行きがちだと思います。これは人間誰しもがそうなのであなたが悪いわけではないです。
ただ、さぼり方、どうさぼってるんだろうばかりを見ていると、これはもうネガティブな部分しか見てないのでしっかりポジティブなどこに力を入れてるんだろう。逆にどこが妥協してないんだろう?っていうような、その力を入れてるポイントっていうのをしっかり学んでください。
必ず評価されている人っていうのは、優れている点が必ずあるので、そこを吸収してあなたにないものとして取り入れるようにしましょう。
スキルだけで比べない
スキルだけで自分を他人と比較しないことが重要です。よく、「私はこれができるのに、あの人はできない」「なぜ自分はこれができるのに、あの人が評価されるのだろう」と、人々はスキルを基準に比較しがちです。
しかし、何度も言いますが、スキルは重要ですが、スキルがあるからといって必ずしも昇進や給与の増加につながるわけではありません。
例えば、プログラミング、デザイン、広告運用など、誰もが認める明確なスキルは確かに重要であり、市場ではしばしばこれらのスキルで比較されます。しかし、上層部に行けば行くほど、言葉で表現しにくいスキルや能力を持つ人が多いのも事実です。
会社の社長が他の誰よりも技術的なスキルを持っているかというと、そうではないことが多いです。しかし、スキルを持っていると自負するあなたが、もし明日から社長になれるかと問われれば、おそらくできないでしょう。
幹部や役員には別の種類の能力やスキルがあり、これらは一般の社員からは見えにくいものです。一般社員に必要な能力と、役職者や幹部に求められる能力は異なります。したがって、スキルだけを基準にして、自分の方が仕事をしていると感じたり、上層部の人が仕事をしていないと考えるのは避けるべきです。これは事実ではありません。
根本的に、比較の基準自体が異なります。そのため、自分自身のスキル向上に努め、上司から求められている役割を理解し、それを遂行することに集中しましょう。