- 関係がないのに巻き込まれるのは「仕事をしている」と信用されている証でもある
- そもそも、仕事をしていなかったりやる気がない人を巻き込みたいと管理者は思わない。
- 巻き込まれ度が、勤続年数の長さや役職手当という言った形で、給与や役職に反映されているかを見るべし。
- 巻き込まれるのを辞めたければ環境を変えるしかない。いきなりキャラ変更をするのは、自分のストレスが大きく、周囲からの風当たりが強くなるため
「他人のミスなのに、なぜか怒られる時に自分が含まれる…」「関係のないMTGに含まれがち」「関係がないのに、自分も関わっていると思われがち(巻き込まれ気質)」
なんて、職場で「なぜ自分が?」と思うような案件に巻き込まれてストレスに感じていませんか?
この記事を書く筆者もまさに巻き込まれがちで、そのストレス十二分に共感ができます。本当に関係のないMTGに参加させられまくりですし、全く関係のないミスなのに自分のせい!?くらい連絡が来たり…(すいません愚痴っぽく)
今日は、そんな多くの社会人が経験する「巻き込まれ問題」。この状況を別の角度から見てみると以外にメリットもあるかも…なんてことを、経験者だから言える視点で説明をしていきたいと思います!
1. 関係ないのに巻き込まれる人は信用されている
1.1 巻き込まれることの裏側にある真実
多くの人は、関係のない案件に巻き込まれることを単純に迷惑だと考えがちです。しかし、裏を返せば、それは「携わっていると思われている」というメリットの表れでもあるのです。
一般的に、職場では「この人は本当に仕事をしているのだろうか?」「どんな貢献をしているのだろうか?」といった疑念が持たれることがあります。しかし、関係のないことに巻き込まれている人は、少なくとも「仕事をしていない」とは思われていない可能性が高いのです。
このような視点から見ると、巻き込まれることは、あなたの存在感や貢献度が認められている証拠とも言えるでしょう。
1.2 なぜ巻き込まれるのか
では、なぜ人は巻き込まれるのでしょうか?その主な理由として、仕事を積極的に行っていることや、多方面に関わっていること、信頼されていること、能力があると認められていることなどが挙げられます。
つまり、仕事をしていて活発に動いているからこそ、巻き込まれてしまうのです。一見すると迷惑に感じるかもしれませんが、実はこれはポジティブな側面を持っています。
例えば、あなたが常に熱心に仕事に取り組んでいる姿を上司や同僚が目にしていれば、「この人なら任せられる」と思われる可能性が高くなります。また、多くの部署や案件に関わっているということは、あなたの知識や経験が豊富だと認識されているということでもあります。
1.3 巻き込まれない人の特徴
対照的に、仕事をしているのかわからない人や、言っても理解できないと思われている人、話にならないと判断されている人は巻き込まれることが少ないです。
これらの人々は、たとえ関係のあることでも「言っても無駄だ」と周囲に思われがちで、結果的に巻き込まれる機会さえ失っています。
このような状況は、短期的には楽に感じるかもしれません。しかし、長期的に見ると、成長の機会を逃したり、キャリアの停滞を招いたりする可能性があります。
2. 管理者の視点から見た「巻き込み」
2.1 なぜ特定の人を巻き込むのか
筆者自身も部下を直接指導する立場にありますが、経験上、言っても通じないと思われる人は、プロジェクトや問題解決の場面で巻き込みたくありません。特に、新規プロジェクトや重要な取り組みでは、そのような人を避けたくなる傾向があります。
その理由として、本来の目標と無関係な議論に時間を取られることや、プロジェクトの進行に支障をきたすこと、チームの士気に悪影響を与えることなどが挙げられます。
例えば、仕事をしているかどうかの確認や、「言った」「言わない」の水掛け論といった低レベルの議論に時間を費やすことになりかねません。
管理者にとって、プロジェクトの成功は非常に重要です。そのため、チームメンバーを選ぶ際には、目標達成に貢献できる人材を優先的に選びます。つまり、あなたが巻き込まれているということは、管理者があなたを信頼し、プロジェクトに価値をもたらすと判断しているということなのです。
2.2 巻き込まれる人の価値
逆に言えば、巻き込まれる人は信頼できる存在であり、問題解決能力があり、チームに貢献でき、コミュニケーション能力が高いと認識されています。つまり、巻き込まれることは、あなたの能力と信頼性の証明でもあるのです。
例えば、あなたが常に冷静に状況を分析し、適切な解決策を提案できる人だとすれば、管理者はあなたを重要な会議や意思決定の場に呼びたいと考えるでしょう。また、チーム内でのコミュニケーションがスムーズで、他のメンバーとも協力的に仕事ができる人であれば、新しいプロジェクトのメンバーとして選ばれる可能性が高くなります。
このように、巻き込まれることは、あなたの職場での評価が高いことを示す一つの指標と言えるのです。
3. 巻き込まれ度と評価の関係性
3.1 役職と巻き込まれ度の関係
一般的に、役職が上がるほど巻き込まれる度合いが高くなり、勤続年数が長くなるほど巻き込まれる機会が増えます。これには、関わる範囲が広くなることや、マネジメント業務など役割が抽象的になること、会社全体の経緯や背景知識を持っていることなどが理由として挙げられます。
例えば、新入社員の頃は自分の担当業務に集中できる一方で、係長や課長になると部下の管理や他部署との調整など、より広範囲の業務に携わることになります。これに伴い、様々な案件に巻き込まれる機会も増えていくのです。
また、長年勤務していることで、会社の歴史や過去のプロジェクトの経緯などを熟知している人材は、新しい取り組みを始める際に貴重な情報源となります。そのため、こうした社員は様々な場面で意見を求められ、結果として多くの案件に巻き込まれることになります。
3.2 巻き込まれることで得られる恩恵
巻き込まれることで、給与の増加や役職の上昇、責任ある仕事の割り当て、スキルアップの機会といった恩恵を受けている可能性があります。これらは直接的な形で現れないこともありますが、長期的に見れば確実にキャリアにプラスの影響を与えます。
例えば、様々なプロジェクトに巻き込まれることで、多様な経験を積むことができます。これは、将来的な昇進や昇給の際に有利に働く可能性があります。また、普段の業務では得られない新しいスキルを習得する機会にもなるでしょう。
さらに、多くの案件に関わることで、社内の人脈も広がります。これは、将来的なキャリア展開において非常に重要な資産となります。
3.3 巻き込まれることへの対応
ここで重要なのは、「私は関係ありません」と言って逃げないことです。そのような態度は信用を失ったり、やる気がないと思われたり、将来的なキャリアに悪影響を及ぼす可能性があります。
代わりに、巻き込まれることを学習の機会と捉えたり、自分の価値を示すチャンスだと考えたり、「迷惑料」として給与や待遇を正当化する材料にするなど、前向きな姿勢を持つことが大切です。
例えば、関係のない案件に巻き込まれた際に、「この経験が将来どのように活かせるだろうか」と考えてみましょう。また、自分の専門外の分野に触れることで、新しい視点や知識を得られる可能性もあります。こうした前向きな姿勢は、周囲からも好印象を持たれ、さらなる成長の機会につながるでしょう。
4. 巻き込まれを前向きに捉える方法
4.1 ポジティブな視点の重要性
巻き込まれることを単なる負担と捉えるのではなく、信頼されている証拠や能力を認められている表れ、キャリアアップのチャンスなど、ポジティブな視点を持つことが重要です。
例えば、普段関わりのない部署からの依頼を受けた場合、「なぜ自分が?」と思うのではなく、「自分の能力が認められた」と捉えてみましょう。また、難しい案件に巻き込まれた際には、「自分の成長につながる挑戦の機会だ」と考えることで、モチベーションを高めることができます。
このようなポジティブな姿勢は、実際の業務パフォーマンスにも良い影響を与えます。前向きに取り組むことで、より良い結果を出せる可能性が高まり、それがさらなる評価につながるという好循環を生み出すことができるのです。
4.2 自己成長の機会として活用する
巻き込まれた案件を、新しい知識やスキルを習得するチャンスや、他部署との連携方法を学ぶ機会、問題解決能力を磨く場として捉えてみましょう。
筆者の経験談を交えると、筆者自身も非常に巻き込まれ度が高い一人です。全く関係のない案件や急なミーティングへの参加要請など、様々な場面で巻き込まれています。正直なところ、最初は戸惑いや不満を感じることもありました。
しかし、時間が経つにつれ、この「巻き込まれ」が自身のキャリアにプラスの影響を与えていることに気づきました。例えば、筆者の場合、他の社員よりも少し上の役職に就いており、それに伴う役職手当も受け取っています。さらに、社長と直接話せる権限も与えられています。
これらの待遇は、「巻き込まれる」ことへの「迷惑料」とも言えるでしょう。このように捉えることで、ネガティブな感情を軽減し、前向きに仕事に取り組むことができるようになりました。
さらに、様々な案件に巻き込まれることで、社内の多くの人と知り合い、幅広いネットワークを築くことができました。これは、現在の仕事だけでなく、将来のキャリア展開においても大きな資産となっています。
5. 巻き込まれるのが嫌で辞めたい場合の対処法
5.1 環境を変える重要性
巻き込まれることに疲れ果てた場合、環境を変えることが最も効果的な解決策となります。突然のキャラ変更はストレスを生んだり、これまでの信頼関係を損なう可能性があったり、職場の雰囲気が悪化する恐れがあるため、現在の環境内での急激な変化は避けるべきです。
例えば、現在の部署で過度に巻き込まれている場合、まずは上司や人事部門に相談し、業務の調整や配置転換の可能性を探ってみるのも一つの方法です。ただし、この際も自分の成長やキャリアプランを考慮しながら、慎重に判断することが大切です。
5.2 転職を考える際の注意点
環境を変える方法として転職を考える場合、3〜5年のスパンで経験を積むこと、短期間での頻繁な転職は避けること、新しい環境で自分のスタイルを確立することなどに注意しましょう。
転職は大きな決断ですが、適切に行えば、キャリアアップの絶好の機会となります。ただし、「巻き込まれたくない」という理由だけで転職を決めるのは避けるべきです。新しい環境でも同じような状況に陥る可能性があるからです
転職を考える際は、自分のキャリアゴールや価値観を明確にすることが重要です。単に「巻き込まれたくない」という理由だけでなく、「どのような環境で働きたいか」「どのようなスキルを身につけたいか」といった前向きな目標を持つことが大切です。
また、転職先の企業文化や業務内容をよく調査することも忘れないでください。面接の際には、業務の範囲や責任の所在について具体的に質問し、自分に合った環境かどうかを見極めることが重要です。
5.3 キャリア戦略としての転職
20代〜30代半ばにかけて複数の会社を経験することで、年収の上昇やスキルの多様化、不要な巻き込まれの回避、幅広いネットワークの構築といったメリットが得られる可能性があります。
実際、マイナビエージェントのデータによると、転職により年収が50万円以上増加した人が40%もいるそうです。これは、若年層(20代〜30代半ば)の人材が非常に求められていることを示しています。
また、長期勤続が必ずしも評価されない現代では、3〜5年程度のスパンで転職することで、無駄な巻き込まれを避けつつ、キャリアアップを図ることができます。
ただし、転職を考える際は、単に「巻き込まれ」から逃げるのではなく、自身のキャリアビジョンに基づいた戦略的な判断が必要です。新しい環境で自分の強みを活かし、さらなる成長を目指すという姿勢が重要です。
6. まとめ:巻き込まれることの真の意味
ここまで関係がないのに巻き込まれてしまう人向けに、実はそれは人として信用されている証拠でもあること。根本の解決方法としては環境を変えることが一番ではないか?というような提案をしてきましたがいかがだったでしょうか?
文中でも書いた通り、筆者も本当に同じような形で巻き込まれやすい側にいるのですごく気持ちに共感ができます。そして、全く関係ないことで、特に怒られるなんてときはすごくつらいですしストレスですし、関わっていないので自分自身の努力で変えられることも少なかったりするのでやるせない気持ちになりがちです。
ただ、視点を変えると、信頼されている証であったりとか、もしかしたら給与の中に、その迷惑料なんて名目では書かれてはいないですが、勤続年数なり役職の手当なりそういったもので還元されていることもあるものなので、そこを迷惑料として捉えて、「その分もらっているしな」なんてポジティブな受け取り方をするっていうのも、自分のストレスを緩和させる一つの手だと思います。
筆者自身はそうやって自分に付いている役職手当を見て「ちょっと迷惑料をもらっているな」みたいな軽い気持ちで乗り越えています。ストレスはどうしてもありますが、一つの乗り越える手段だと思って捉えていただけたら嬉しいです。
この記事を見てくれた1人でも多くの人が、関係ないのに巻き込まれている状況というものに対して、少しでもポジティブな視点を持って捉えられたり、もうストレスでしょうがないから環境を変えるというような、決断でもなくていいから選択肢として明日から持ってくれれば筆者冥利に尽きます。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。