- 自分は辞めるべき理由が明確にあるのかを整理する
- 実はチャンスしかないので残った方が筆者の経験上はお得
- 残っているだけ評価が得られる
- 転職時などに使える実績が増やしやすい
「職場の退職が止まらない」「みんな辞めるから自分も辞めた方がいいのかな」
連鎖的に同僚の退職が続き自分自身も辞めた方がいいのでは?なんて悩んでいる人も多いでしょう。職場の人間関係もこういう時に限って不安定になりがちで、すごく不安になることもあるはずです。
筆者も70人程度の組織に属してますが、ここ1年は毎月のように退職者が出ていて、この記事を書いているまさに今月も5人、来月も2人とまさに連鎖退職が止まらないような状況を絶賛体験中です。
2年前にも職場の幹部陣を中心に辞める事態を経験しています。
そんな経験があるゆえに、人が辞めたとか噂がどうとかに迷わされず、「自分も辞めるべき明確な理由はあるのか?」をまず明確にした上で不安の解消だったり、次のアクションに写って欲しいと本気で思っています。
連鎖退職でプラスになったことが筆者には多くあったので、そのような事実などもお伝えしつつ、あなたの不安を払拭できるような内容をこの記事では書いていきます。
あなたが辞めるほどの理由はあるかを整理しよう
まず1番最初にやって欲しいことは、あなたに辞める理由が明確にあるのか?を整理することです。
誰でも会社への不満の1つ2つはあるはずなので、その上で絶対的に辞めるべきなのか?辞めることで解決できる問題なのか?を整理してみましょう。以下では考えられる不満と、解決法について記載します。
上司に不満がある
上司に不満がある場合は、特に何に不満があるかを整理しましょう。
筆者の経験論ですが、主に以下の4つに近い内容が出てくる思います。
- 怖い=顔を見るだけで萎縮するレベルなら退職も検討
- 何を考えているかわからない=行動変化で変えられる可能性がある
- 評価をしてくれない=行動変化で変えられる可能性がある
- 言っていることが変わる=行動変化で変えられる可能性がある
1.怖い
顔を見るだけで萎縮する。ただ威圧的な対応をされるだけで怖いがゆえに成長するという実感がない場合は退職を考えてもよいと思います。
辛い時期を耐えるのは大事ですが、やはり体が資本ですし今や心の病気で仕事が満足にできない人が多くいます。
どんなに精神的に強い人でも1度潰れてしまうと社会復帰までに時間がかかるケースもありますし、潰れる前に離れるというのは選択肢としておすすめするくらいです。
2.何を考えているかわからない
この何を考えているかわからない、求められていることがわからず不安という場合は辞めるまでの選択をしなくて良いと思っています。
というのも、そもそも上司の考えを理解する必要はなく、自分に求められている役割を全うすべきと筆者は謳っているためです。一般社員と幹部はそもそも仕事に求めることや視座が違うのは大前提ですから、考えを理解した時点であんまり意味をなしません。※詳しくは下記で説明をしています。
あなた自身の働き方の問題も一理あるため、転職をしたからと言って解決できる問題ではないと判断し、これが理由であれば踏みとどまってもよいと思います。
3.評価をしてくれない
評価というのは、
- 知ってる=自分評価
- やっている=他者評価
- できている=他者評価
この原則からできていて、仕事で給与や昇給の判断軸になるのは”やっている”と”できている”でしょう。すなわち他者評価と自己評価に還りがあるために評価をしてくれないと感じているわけです。
以下の記事でも詳しく説明をしていますが、どの会社に行っても他者評価を得るための動きというのが必ず必要になります。
「やっているんだから評価をしてください」ではまず評価がなされないので、自分の求められる役割を明確にして週次報告などをしっかりと行うことで評価がされやすくなるでしょう。
これは今の環境でも自分の努力次第で変えられる事実なので、流されて辞める明確な理由にはならないと思います。
4.言っていることが変わる
スピードがある組織ほど朝令暮改の耐性が強く、言っていることが変わることは当たり前で進みながら改善が繰り返されます。
紹介してきた2と3に近いのですが、上司が求める役割と実際のあなたの動きにズレがなくなれば解決できる問題です。
以下の記事でもズレをなくす方法や、朝令暮改はそもそも悪いことではないということを記載しているので参考にしていただければ幸いです。
制度に不満がある
給与制度や昇進制度、福利厚生に不満がある場合は、不満という形で終わらせずに他者との比較をして、自分が恵まれているのか?はたまた転職をするレベルで恵まれていないのか?を明確にしましょう。
リクルートエージェントに登録をすると、以下のような求人が毎日のように届きます。
何かこちらからアクションを起こさなくても勝手にメールやLINEが来るし、何か面談をしたり、申し込んだり手間をする必要もないです。つまり””見るだけ””の使い方もできるので、ランチ休憩中や寝る前にでも他者の労働条件や福利厚生について見てみると良いです。
ただ、この時に注意するのはいつでも隣の芝は青く見えることです。どうしても譲れないところは今の会社で抑えられている場合は会社にい続けるのがベターでしょう。
連鎖退職はチャンスでしかない理由
ここまで記載してきたことで、明確な辞める理由がなければ連鎖退職が起きている現状をチャンスとして捉え前向きに仕事をしましょう。経験してきた筆者だからこそ言えるチャンスである理由を紹介していきます。
残っただけで評価されやすい
退職が続くと職場は混乱します。でもこの混乱を抑えるのは社長や幹部人ではなく現場の人間でしかないのです。急に社長や幹部が現場に降りて辞めた人の業務を引き取ることはまずないためです。
そうすると、まず会社に残って引き継ぎをしてくれているだけで評価はグンと上がるものです。嫌な言い方をすると、結果を出さなくても”引き継ぎをしている””辞めないで会社にいる”だけで信用が得やすくなっている状況なのです。
本来は結果を出し続けてやっと信用が得られますから、こういった退職者が止まらないようなネガティブ要因が続く時ほどチャンスなのです。
筆者の体験談
筆者の体験談になりますが、連鎖退職によって筆者は一般社員から部長レベルまで出世をしています。年収も200万ほど3年間くらいでアップをしています。
全く自慢とかではなく連鎖退職の影響が大きく、社員70名程度の小さい会社ですからポジションというのがなかなか開かずに本来であればスピードで出世がしづらい状況だったためです。
そこで幹部陣の退職が続く、現場の退職が続いた際に、一気に辞めていった人達の業務を”引き継いだだけ”で、業績の評価は決して高くはありませんでしたが、事業の責任者レベルまで昇進がすることができました。
働いていて感じたことは、人が辞めれば辞めるほど残っている人への信用が勝手にでかくなるな〜評価にも少しバイアスがかかるな…なんてことです。
あなた自身が仮に社長だった場合を考えて欲しいのですが残ってくれた人にはまず感謝をすることでしょう。
残っているものからしたら引き継ぎは大変ですが、今までと変わらぬ出勤時間に今までと変わらずやるべきことをやるだけでよいのです。
不思議ですが絶対にあなたにはプラスになるのでポジティブなことだと認識しましょう。
仕事の幅が広がりやすい
業務の引き継ぎ担当が自分であれば、シンプルに仕事の幅が広がるというメリットがあります。
引き継いでいる時は給料が増えないのに仕事だけ増えると不満かもしれませんが、仕事の範囲が広がること自体はあなたのキャリアにとって良いことしかありません。
- 職務履歴書に書ける項目が増える
- 個人のスキルが上がる
- 仕事の視座が広がる
などなど、今この瞬間はメリットがなくても、転職時などあなたのキャリアアップの際に大きく役に立ちます。
筆者の元々上司の話しになりますが、幹部陣の退職が続いた際に一気に業務を引き取り職務履歴書に書けることを増やしたおかげで、独立してフリーランスになった際に給与が倍になったと言っていました。
業務委託で複数の会社から仕事を頼まれ、750万が1500万ほどになっているわけです。
職務履歴書にスキルとして書けるのはもちろんなのですが、実際に現場で経験があると重宝されやすく、何よりの財産なのです。
転職時などにネタになる「今まで一番辛かったことは?」
スキルとはまた別口のところに転職時に人柄を試される場面で、
「今まで一番辛かったことは?」
なんて質問をされることが多いでしょう。筆者の経験ではほとんどの会社でこんな質問をしてきました。
そんなときに、今まさにあなたの周りで起こっている連鎖退職のことを挙げればいいのです。
- 退職者が続出して人手不足が起きた
- 経験のないことを引き継がなくてはいけなくなった
- 仕事の役割が広がり今まで通りにうまくいかないことが多くなった
などなどです。こういった経験をして、実際に乗り越えてきた過去はどこの企業からも評価をされます。おそらく変化に柔軟に対応できる人材だ。責任感を持って仕事に取り組んでくれる人材だと評価をされることでしょう。
今に始まったことではないですが、インターネットの普及でとにかく時代の流れが早く、この変化に柔軟に対応できる人材はどの企業も欲しがります。
今は辛いですが、いいネタができたくらいな軽い気持ちで乗り切ると後々必ず自分に感謝する日がくるでしょう。
連鎖退職は辞めないメリットの方が大きい
ここまで連鎖退職時について記載していきましたがいかがだったでしょうか?
あくまで筆者の経験からくる持論になりますが、連鎖退職は自分のキャリアにとってはメリットの方が大きいと思います。
もし業績が悪化して給料が減っているなどあからさまな場合は別ですが、会社の方向性だったり上司が〜というような感情的な部分である場合はチャンスしかないです。
目の前を見れば引き継ぎの多さや、周囲がやめていく状況はネガティブにしか見えないかもしれませんが、昇給や昇進のチャンスという視点で見ればポジティブな要因でしかないです。
この記事を見てくれた1人でも多くの方、会社へ行く際の憂鬱な気持ちを1つでも減らせたら筆者冥利に尽きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。