- 強制力があれば違法性はあるが、違法性を証明するのには時間も労力もお金もかかるから得策でないケースが多いため、環境を変える努力をした方が良い
- もし自分自身の明確なビジョンがなければ、素直に従ってしまった方が自分のためになる
- キャリアップを考えた時に、職歴が大事になる。その上でも常に勉強は続けないといけない
「会社で上司に家で勉強してきてと頼まれて不満」「家で勉強してきて〜は違法でないか?」
こんな思いを抱きながら仕事をしていませんか?仕事のことなのに、プライベートの時間まで拘束されるのは、どうにも腑に落ちないものですよね。
結論から言うと、そこ強制力があれば労働とみなされて、給料がでないことは違法にあたります。ただし、違法だからと言ってすぐに何か処分が下されたり、訴えれば勝ってお金をもらえるのか?というと、そうでもありません。
今日は、そんな状況の中で「上司からの家で勉強してきて」をどう捉えて、自分自身のキャリアップに繋げていくのか?と言う話しを筆者の経験談も交えて記載をしていきます。
ぜひ最後までご覧ください!
強制力があれば違法になる
家で勉強してくるよう上司から言われた場合、その「強制性」が重要なポイントになります。もし勉強に強制力があれば、それは違法になったり残業扱いになることがあります。
強制性とは何でしょうか。たとえば、勉強をしてこないことで
- 評価が下がる
- 実際に叱責される
- 給与が下がる
といった場合です。これは業務と同じ構造になります。
通常の業務でも、指示されたことをしなかったら評価が下がりますよね?家での勉強が「業務ではない」という建前であっても、実質的に業務と同様の強制力があるならそれは業務として扱われるべきです。
資格取得も同じ認識
資格取得も同様です。会社が「この資格がなければ昇級できない」と義務づけている場合は厳しい判断になります。
ただし、「この資格があれば昇給する」「この資格があれば特定のポジションに就ける」と会社が提示しており、それを目指すかどうかが自分次第である場合は、強制的とは言い難いケースもあります。
強制の概念には曖昧な部分もありますが、明らかに「やらないと駄目」という状況があれば、それは労働とみなされることが多いです。
一方で、会社からの指示がないにも関わらず自発的に家で仕事や勉強をしている場合は別です。スタッフ自身が自分のスキルアップのため、あるいはどんなに会社のためであっても、指示なく自発的に行っている活動は会社の強制力とは無関係です。
違法でも争うのは手間、環境を変える努力を
家で勉強してくるよう言われた際、それが違法かどうかの議論は前章で述べましたが、ここでは実際的な対応について考えていきます。
結論からいえば、たとえ違法性を帯びていたとしても、実際に争うことには相当な手間がかかるため、状況によっては言われた通りにするか、あるいは環境自体を変える努力をした方が良い場合があります。
違法性が明確なケース
違法性が明確なケース、例えば完全に給料が下がったなどの明らかな事実があれば、労働基準監督署に相談するなどの手段があります。しかし、パワハラや労働基準法違反の証明は実際には非常に面倒です。
自分がお金を払って弁護士を雇い、会社を相手に裁判を起こすのか、そしてその後もその会社に居続けるのかを考えると、必ずしも自分にとってプラスになるとは限りません。
この意見はパワハラや労働基準法違反を肯定しているわけではありません。
しかし、その環境に継続して働きたいのであれば、「勉強してきて」と言われたことに従った方が、結果的にポジティブな面が大きいかもしれません。
違法だと主張して弁護士を雇い、何ヶ月も戦うという労力は相当なものです。最終的に自分の言い分が認められて補償措置が得られるならよいですが、どれだけ手間をかけてもそうなるとは限らないことがほとんどです。
【筆者の経験談】パワハラは証明がしづらい
筆者の会社でも実際に、年齢が離れた社員同士のトラブルでパワハラが疑われるケースがありました。
年上の社員は周囲からは勤勉で問題ない人物と見られていましたが、年下の社員は年上の社員からのパワハラを理由に退職すると言い、労基署に訴えると主張しました。
しかし、パワハラの証明は難しく、受け取り側の感じ方は人それぞれです。第三者の視点でそれを証明できる証拠があるか、本当にパワハラによって退職を余儀なくされたのかなどを調査するのは複雑で、結局この事例ではパワハラとは認定されませんでした。
繰り返しますが、パワハラを肯定しているわけではありません。
しかし、違法行為を認めさせることは予想以上に難しいものです。そういった背景もあり、「勉強してきてください」と言われたら従った方が良い場合もあります。
どうしても不満があり、会社を続ける意思がないのであれば、環境を変える努力をした方が自分のためになるでしょう。違法だからといって争うことは相当な労力を要するため、慎重に考えて対応すべきです。
素直に勉強しちゃった方が自分のためになる
勉強してきてと言われた際、実はそれに素直に従ってしまった方が自分のためになることが多いという点について考えてみましょう。
もし現在、自分でやっていることや取りたい資格、明確な目標があれば、会社から勉強してこいと言われてもやる必要は必ずしもないかもしれません。自分がやりたいことや目指しているものがあれば、その時間を自分の目標に費やすべきでしょう。
しかし、もし特に自分で取り組んでいることがない場合は、会社から指示されたことをやってしまった方が結果的に自分のためになることが多いです。会社が求めていることをできる人材は、組織の中で強い立場を築きやすいものです。
考えてみてください。もし自分が上司の立場になって部下を持つとしたら、どんなに能力がある部下でも、自分の話を聞かない部下よりも、話を聞いて指示に従ってくれる部下の方を評価したくなるでしょう。周囲からも信頼される可能性が高まります。
能力が高くても規律が大事
どれほど個人の能力が高くても、結局は組織で動いているのが会社という場所です。スポーツでもチームワークが重要で、いくら才能があってもチームワークがなければ試合に出られないことが多いように、会社でも規律を守ることが第一優先です。
組織の中では、会社や上司の言うことをきちんと聞く人が評価されます。もちろん業務上で建設的な議論をすることはあるでしょうが、「能力があるから9時出社なのに昼から来ていい」とか「タスクをこなさなくていい」といった特別扱いが認められることはありません。
能力はあくまで上司の指示に従い、与えられた業務の中で発揮するものです。もちろん自分の能力をブラッシュアップして成長させていくことは重要ですが、組織の規律に従うことが大前提です。
つまり、会社から求められることは、あなた自身のスキルとして求められていることでもあります。会社から指示された勉強をすることは自己成長につながり、同時に評価も上がりやすくなるでしょう。長期的に見れば、素直に勉強してしまう方が自分自身のためになると言えます。
結局、勉強はし続けないといけない
30歳を超えると、学歴や資格よりも職歴が重視されるようになってきます。私がこの記事を書いている時点で32歳ですが、学歴は専門学校卒で、26歳で初めて就職し資格もExcelとWordの3級か2級程度という特別なものは持っていません。士業などの専門資格もなく、ごく一般的なバックグラウンドです。
しかし、転職面接や今の会社での評価において何が重視されるか、そして転職時にどのような評価で採用が決まり、給与が1.5倍に上がったかを考えると、やはり学歴や資格ではなく職歴が重視されたのです。
何をやってきたかが一番大事
職歴とは、現在の会社で何をやってきたか、そこで何ができるのか、そして最も重要なのは、そのスキルや経験によって何を成し遂げてきたかということです。
単に会社に長く勤めていたことや資格をたくさん持っていることよりも、それらを活用して何を実現してきたか、どのような結果を出してきたかが重要なのです。このような観点からも、常に勉強を続け、自分自身のスキルアップとブラッシュアップを行っていかなければ、30歳を超えてからの転職は厳しくなると感じています。
確かに現在は、20代前半から26、27歳くらいまでの「第二新卒」と呼ばれる層は需要があります。少子高齢化で若い世代が減少し、企業の約半数が人手不足と言われる時代です。特に若者、20代から30代中盤までは比較的転職しやすい「売り手市場」となっており、労働者にとって有利な状況であることは間違いありません。
しかし、良い条件で自分が希望する職場に移り、高く評価されるためには何が必要でしょうか。確かに売り手市場なので転職先はすぐに見つかるでしょう。ただし、自分が継続的に勉強し、その成果を生かして評価され、良い役職に就き、結果を出していくことがなければ、ただ転職しただけではキャリアアップにはなりません。それは単なるキャリアチェンジにすぎません。
転職する際には通常、年収を上げたいという希望があり、キャリアを前進させたいと考えるものです。そのためにも、「勉強してきて」と言われたら、基本的には素直に従い、自分自身のために勉強することが重要です。今すぐ転職する意思がなくても、将来転職したいと思ったときに、自分をアピールするための材料として、今の勉強がとても重要になってきます。
したがって、会社から勉強を求められたら、前向きに取り組んだ方が良いのではないでしょうか。それは最終的に自分自身の将来のためになるのです。
この記事を見た1人でも多くの方が、キャリアップを前提に勉強に対して考えるきっかけになれば筆者冥利につきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!