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プロジェクトが進まない時の解決法|荒くても道を作れば人はついてくる

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  • 進まないプロジェクトの解決法は「諦めて進めること」である
  • 人の意見を聞きすぎると永遠に進まない。勝手にスケジュールを引いて断言することが重要
  • 文句を言う人は具体的な解決案を出さない。感想ではなく、断言とリスクを取る行動が必要
  • 荒くてもいいから道を作り、メンバーを「進むだけの状態」にすることが最優先
  • プロジェクトが目に見えて進むと、協力者が自然と増えていく
  • 筆者はメガベンチャーで半年で部長になり、反対意見を無視してプロジェクトを強引に進めた結果、成功した経験がある

「プロジェクトが全然進まない」「関係者の合意が取れなくて動けない」

こんな悩みを抱えながら、毎日会議ばかりしていませんか?いろんな人の意見を聞いて、課題は明確なのに何をやったらいいかわからない。協力してくれる人もいない。そんな状況に陥っていませんか?

実は、プロジェクトが進まない最大の原因は「丁寧に進めようとしすぎること」なのです。みんなの合意を得ようとして、綺麗に進めようとして、結果的に何も進んでいない。これが多くのプロジェクトが抱える問題です。

筆者はメガベンチャーで働いており、入社半年で百人規模の部署の部長になりました。その過程で、反対意見が多数あった数千万円規模のコストカットプロジェクトを強引に進めた経験があります。最初は文句ばかり言われましたが、今では自分が何もしなくてもプロジェクトが進むようになりました。

そんな経験を持つ筆者だからこそわかる、進まないプロジェクトを前に進める具体的な方法について、この記事では包み隠さずお伝えします。

向上心のあるあなたなら、「強引に進めることこそが正解だったのか」と納得していただけるはずです。

目次

進まないプロジェクトの特徴とは

課題は明確なのに解決策がわからない

進まないプロジェクトには共通した特徴があります。それは「課題は明確だけど、何をやったらいいかわからない状態」になっていることです。

会議で「この問題を解決しなければならない」という認識は全員が持っている。しかし、具体的に何から手をつければいいのか、誰も明確な答えを持っていない。そんな状況です。

さらに、協力してくれる人がいないという問題も重なります。みんな自分の業務で手一杯で、新しいプロジェクトに時間を割きたくない。結果的に、プロジェクトリーダーだけが孤軍奮闘する形になってしまうのです。

なぜこのプロジェクトは存在しているのか

ここで考えてほしいのは、「なぜこのプロジェクトが今、プロジェクト化されているのか」という点です。

もし課題の解決方法が明確で、人が積極的に協力してくれる状態だったら、すでに誰かがやっているはずです。新規事業プロジェクトも同じです。みんなが協力的で成功が見えているなら、とっくに始まっているでしょう。

つまり、進まないからこそプロジェクト化されているのです。この事実を認識することが、解決の第一歩になります。

解決法は「諦めること」である

人に期待しないという覚悟

進まないプロジェクトを進める唯一の解決法、それは「諦めること」です。

諦めるというと、自暴自棄になるとか物事を投げ捨てるという印象があるかもしれません。しかし、ここで言う諦めるとは「人に期待しない」ということです。

人の協力、課題解決の明確な方法、スムーズな進め方。これらすべてを諦めるのです。なぜなら、それらが手に入る状況なら、そもそもプロジェクトは進まないという問題には陥っていないからです。

諦めた上で進めるという矛盾

諦めるといっても、プロジェクト自体を諦めるわけではありません。人に期待することを諦めて、自分が頑張るしかないと腹をくくるのです。

ただし、ここで言う「頑張る」は精神論ではありません。具体的に「進めることを頑張る」のです。では、どうやって進めるのか。それは次のセクションで詳しく説明します。

強引に進める具体的な方法

ステップ1:勝手にスケジュールを引く

人の意見を聞いた時点で進まないことがわかっているなら、もう勝手にスケジュールを引いてください。

細かい合意形成は後回しです。まずは「いつまでに何をやるか」を、あなたが独断で決めるのです。多少荒くても構いません。とにかく道を作ることが重要です。

スケジュールを引いたら、それを関係者に共有します。当然、文句が出るでしょう。「私はこう思う」「絶対違うと思う」「こんなスケジュールじゃ無理だ」。こういった反応が必ず返ってきます。

ステップ2:文句に対しては「やりましょう」で押し通す

文句を言われても、「やりましょう」で押し通してください。

「期日ここ、期日ここ、期日ここ。やりましょう。これで進めます」

これだけです。議論を重ねても結論は出ません。断言して前に進むことが、プロジェクトリーダーの仕事なのです。

ステップ3:課題解決の方法を断言する

課題の解決方法についても、明確に断言してください。

正直なところ、断言した時点でプロジェクトが成功するかどうかなんてわかりません。しかし、プロジェクトの成功において何が重要かというと、メンバーが一丸となって右向け右で進めるかどうか、これだけなのです。

多くのプロジェクトは、結果が出ないことよりも、進まないまま頓挫することの方が多いです。進まないということは、アウトプットすら出せないということです。

たとえ失敗だったとしても、アウトプットを出せれば一つの結果が残ります。特に新規事業なら、市場に受けなかったという結果も貴重なデータです。問題なのは、物事が進まないこと、プロジェクトが進まないこと。だからまず進めるしかないのです。

なぜ会社員は文句ばかり言うのか

楽して稼ぎたいという本音

厳しいことを言いますが、会社員の多くは成果報酬ではありません。どんな成果を出しても、給料はあまり変わらない。

営業マンのように明確なコミッションがある職種を除けば、できるだけ楽して稼ぎたいというのが人間の本音です。波風立てたくないから、ただ文句を言うだけになってしまうのです。

これは野党と与党の関係に似ています。国会でも、野党はただ文句を言うだけで具体的な解決案を出さないことが多いですよね。国のトップレベルでもこうなのだから、会社でこういった構図が起こるのは当然なのです。

「思う」は感想でしかない

文句を言う人に「じゃあ解決案は?」と聞いても、具体的な答えは出てきません。

「私はこうやった方がいいと思う」

この「思う」は単なる感想です。課題解決に必要なのは感想ではなく、やり切ることであり、断言することであり、リスクを犯してでも前に進むことなのです。

もし仮に「こうやります」と言い切れる人がいたら、その方向でやればいいでしょう。しかし、ほとんどの場合、そんな人はいません。だからこそ、あなたが強引にスケジュールを引く必要があるのです。

進めると協力者が増えるという真実

物事が進むと人は興味を持つ

ここからが重要なポイントです。強引に進めることで、びっくりするぐらい協力者が増えてきます。

プロジェクトが目に見えて進むと、今まで他人事だった人たちが興味を持ち始めます。確かに、進めば進むほど横やりを入れてくる人も増えますが、それ以上に協力者が増えるのです。

今プロジェクトが進まないのは、興味を持ってくれる人が少ないから、他人事の意識の人が多いからです。しかし、どんどん進めて成果が見えてくれば、協力者が多くなって進みやすくなります。

みんなで合意を取ろうとするな

多くの人が失敗するのは、「みんなで合意を持って進めよう」「綺麗に進めよう」とすることです。

そうではなく、荒くてもいいから道を作る。これがプロジェクトを進めるコツです。

綺麗な道を作ろうとすると時間がかかりすぎます。荒い道でも、とにかく前に進める道があれば、メンバーは進むだけの状態になります。そして進み始めれば、道は自然と整備されていくのです。

筆者の実体験:メガベンチャーでの半年間

入社半年で部長になった背景

私は現在、社員数千人規模のメガベンチャーで働いており、百人ぐらいいる部署の部長を務めています。この役職に就いたのは、入社してわずか半年後のことでした。

大きな結果を残したわけではありません。しかし、任されたプロジェクトを強引に進めたことが評価されたのです。

数千万円のコストカットプロジェクト

そのプロジェクトは、年間数千万円のコストカットを目的としたものでした。具体的には、今まで運営していたサービスを停止することで、運営保守にかかっていたコストを削減するという内容です。

当然ですが、そのサービスを潰したくない人たちがいました。潰す理由がわからないという人もいました。

さらに、多くの社員は売上を上げることや利益を増やすことを目標にしています。コストカットを目標にする人は少なく、このプロジェクトをやって目に見えて得する人はほとんどいませんでした。経理部門や経営陣が喜ぶぐらいです。

完全無視でスケジュールを引いた

そんな状況でも、私は反対意見を完全に無視してスケジュールを引きました。

「ここまでにこれをやります」「あれをやります」

そう宣言して、強引に進めたのです。

もちろん、スケジュール通りにいかないことは多々ありました。引いたスケジュールの中に、「この項目が足りなかった」ということもたくさんありました。

しかし、それは進めたからわかることです。スケジュールが遅れても、「この項目が新しくできたので、ここが遅れています」「途中でもう一回スケジュールを引き直します」と説明できます。進めれば、こういった建設的な議論ができるようになるのです。

勝ち船に人は乗りたがる

プロジェクトがどんどん進んでいくと、今まで文句ばかり言っていた偉い人や、興味を示さなかった人たちが、どんどん賛成してくれるようになりました。

変な話、今では私が何もしなくてもプロジェクトが進むようになっています。

これは「勝ち船効果」です。沈む船には誰も乗りたくありません。しかし、沈まない船だとわかれば、みんな乗ってくるのです。会社員なんて、大体そんなものです。

スケジュールも課題解決策も変わるという前提

百キロ先は見えない

よく考えてみてください。今あなたは百キロ先の見えない目標に向かって頑張ろうとしています。

しかし、百キロ先のものなんて全然見えるわけがありません。

近くなってから初めて見えるのです。そうなってから、どうたどり着くかを決められます。今は見えないのだから、とりあえずその方向に進むしかないのです。

変わることを前提にする

スケジュールはどうせ変わります。だから、さっさと引いてください。

課題の解決方法も、どうせ変わります。今見えていないのだから、進みながら修正していけばいいのです。

完璧なスケジュールや完璧な解決策を最初から作ろうとするから、プロジェクトが進まないのです。荒くてもいいから作って、進みながら修正する。これが正しいアプローチです。

まとめ:嫌われてもいいから進めろ

進まないプロジェクトを進めるための答えは、シンプルです。

人に期待することを諦めて、勝手にスケジュールを引いて、断言して、強引に進める。

嫌われても構いません。文句を言われても構いません。とにかく進めるスケジュールを引くことです。

荒い道でもいいから作って、メンバーを進むだけの状態にする。そうすれば、必ず協力者が増えてきます。そして、気づいたらプロジェクトは自走し始めています。

今見えないものを完璧に計画しようとするのは無理です。とりあえずその方向に進んで、近づいてから考える。これがプロジェクトを成功させる唯一の方法です。

この記事を読んだ1人でも多くの方が、「進まないプロジェクト」という悩みから解放され、強引に前に進む勇気を持っていただければ、筆者冥利に尽きます。最後まで見ていただき、ありがとうございました!

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