- 自分で自分の首を絞めてしまう人の特徴は「頼まれたら断れない」「守備範囲が広い」「コミュニケーション能力が高い」の3つ
- これらは本来すべてポジティブな特徴であり、わざわざ変える必要はない
- 解決策は「断る」ことではなく、頼まれた際に「優先度」と「期日」を確認すること
- 会議のノリで頼まれた仕事も、全体で見ると実は優先度が低いケースが多い
- 守備範囲の広さは転職時の武器になり、コミュニケーション能力は昇進の鍵となる
- 筆者自身も半年で部長職に就けたのは、コミュニケーション能力の高さが理由
- 今日やらなくていい仕事を頑張ってやることで、自分の首を絞めている可能性がある
「頼まれた仕事を断れなくて、いつも自分で自分の首を絞めている…」「キャパオーバーなのに、また引き受けてしまった…」
こんな悩みを抱えながら、日々苦しんでいませんか?真面目で責任感が強いあなただからこそ、周囲の期待に応えようと無理をしてしまうのだと思います。
しかし、ちょっと待ってください。その「断れない性格」や「何でもできる能力」、実はあなたの強みではないでしょうか?
筆者自身も、守備範囲の広さとコミュニケーション能力の高さで、入社半年で部長職に就いた経験があります。そんな筆者だからこそ分かるのは、「自分を変える必要はない」ということです。
必要なのは、たった一つの習慣を変えることだけ。それだけで、あなたの苦しみは劇的に軽減されます。
この記事では、自分で自分の首を絞めてしまう人が、能力やスキルを一切下げることなく、楽に働けるようになる具体的な方法をお伝えします。
「こんなに簡単なことで良かったんだ…」と思っていただけるはずです!
自分で自分の首を絞めてしまう人の3つの特徴
まず、自分で自分の首を絞めてしまう人には、共通する特徴があります。それは以下の3つです。
1. 頼まれたら断れない
上司や同僚から「これやっておいて」と言われたら、つい「分かりました」「やっておきます」と答えてしまう。これが一つ目の特徴です。
今の時代、上司の指示に素直に従える人材は本当に貴重です。部下からパワハラされるケースも増えている中で、「はい、やっておきます」と言える人は、組織にとって非常に価値があります。
2. スキルセット・守備範囲が広い
営業もできる、資料作成もできる、システムにも強い、デザインもある程度分かる…。このように、守備範囲が広い人ほど、様々な仕事を頼まれやすくなります。
「スキルが高い」とまでは言えなくても、「守備範囲が広い」人は重宝されます。一つのことに特化している人よりも、会社員としては圧倒的に使い勝手が良いのです。
3. コミュニケーション能力が高く頼まれやすい
話しかけやすい、相談しやすい、説明が分かりやすい…。コミュニケーション能力が高い人は、それだけで仕事を頼まれる機会が増えます。
逆に、コミュニケーションが取りづらい人には、そもそも仕事を頼みづらいものです。あなたのコミュニケーション能力の高さが、結果的に仕事の依頼を増やしているのです。
これらの特徴は「すべて良い点」である
ここで重要なのは、上記3つの特徴はすべてポジティブな要素だということです。
普通に考えて、「頼まれたらやる」「いろんなことができる」「コミュニケーション能力が高い」という人材は、会社にとって最高の存在です。
だからこそ、これらを変えようとしたり、わざと断るようにしたり、スキルを隠したり、コミュニケーションを取らないようにしたりする必要は一切ありません。
「断る勇気を持とう」「嫌われる勇気を持とう」といったアドバイスもありますが、あなたの場合は当てはまりません。なぜなら、あなたの能力とスキルは本物だからです。
解決策は「断る」ことではなく「確認する」こと
では、どうすれば自分で自分の首を絞めることなく、楽に働けるのでしょうか?
答えはシンプルです。頼まれた際に「優先度」と「期日」を確認すること。これだけです。
具体的な確認方法
例えば、上司から新しい仕事を頼まれたとします。これまでのあなたなら「分かりました、やっておきます」で終わっていたでしょう。
しかし、これからは以下のように付け加えてください。
「分かりました、やっておきます。ただ、実はこの前頼まれたAの案件もあるのですが、優先度はどちらが高いでしょうか?」
「承知しました。○日までに頂ければ対応できますが、大丈夫でしょうか?」
「了解です。現在Bのタスクを進めているのですが、こちらを先に終わらせてからで問題ないですか?」
このように、やることは引き受けつつ、優先度や期日、他のタスクとの関係性を確認するのです。
なぜ優先度と期日を確認するだけで楽になるのか
会議のノリで頼まれた仕事は、実は優先度が低いことが多い
よくあるのが、会議中に「あ、この数字も必要だよね」「この資料も作っておいて」と頼まれるケースです。
その会議の中では確かに重要に思えます。しかし、全体のタスクを横並びで見た時、実はそれほど優先度が高くないことがよくあるのです。
実際、頼まれたから頑張って資料を作ったのに、提出後の上司の反応が薄かった…という経験はありませんか?
これは、上司自身も会議のノリでその場で頼んでいるだけで、全体の業務やタスクを把握して優先度を考えて頼んでいるわけではないからです。
上司自身も優先度が整理できる
あなたが優先度や期日を確認することで、上司自身も「あ、そういえば他にもあのタスク頼んでたな」「これは後回しでもいいかも」と気づくことができます。
結果的に、「やっぱりこれはやらなくていいわ、こっちを優先して」という指示が出ることもあります。
つまり、優先度と期日を確認する行為は、あなた自身を守るだけでなく、上司とのコミュニケーションを円滑にする効果もあるのです。
自分自身のタスク管理も楽になる
優先度と期日が明確になれば、「この仕事は来週でいいんだ」「これは今日中にやらなきゃ」と判断できます。
今までは、頼まれた仕事がすべて横並びになっていて、本当は今日やらなくていいことも頑張ってやってしまっていたのではないでしょうか?
それが、自分で自分の首を絞めている原因です。
優先度と期日を確認することで、今やるべきことと後回しにできることが明確になり、精神的にも楽になるのです。
守備範囲の広さはむしろ武器である
「いろんな仕事を頼まれるのが辛い」と感じているかもしれませんが、守備範囲の広さは絶対に維持すべきです。
転職時に圧倒的に有利
職務経歴書を書く際、「営業、マーケティング、企画、システム、デザイン」など、幅広い経験を書ける人は強いです。
確かに、一つのことに特化したスキルは分かりやすさがあります。例えば「Androidアプリ開発のスペシャリスト」といった具合です。
しかし、会社員として働く場合、「マーケティング職募集」と書いてあっても、実際には社内向け資料作成や他部署との調整など、マーケティング以外の仕事も必ず発生します。
そんな時、守備範囲が広い人は「替えが効く」という意味で、どこの会社でも通用するのです。
会社独自の仕事にも対応できる
どんな会社でも、その会社独自の業務があります。キックオフミーティングの資料作成、全社イベントの企画、新人研修の講師など、募集要項には書かれていない仕事です。
守備範囲が広い人は、こうした「想定外の仕事」にも柔軟に対応できます。これは、組織において非常に高く評価されるポイントです。
だからこそ、守備範囲の広さを減らす必要は一切ありません。むしろ、これからもどんどん広げていくべきです。
コミュニケーション能力は昇進の鍵
コミュニケーション能力が高いことも、絶対に維持すべきスキルです。
会社を辞める理由の大半は人間関係
統計的にも、会社を辞める理由の大半は「人間関係」だと言われています。仕事内容や給与よりも、人間関係で疲弊して辞める人の方が圧倒的に多いのです。
つまり、コミュニケーション能力があれば、それだけで長く働き続けられる可能性が高まります。
営業力の本質もコミュニケーション能力
「営業能力が高い」と言われる人も、突き詰めればコミュニケーション能力が高いだけです。人とコミュニケーションを取れなければ、そもそも営業は成立しません。
特に会社員は組織の中で働くため、どんなに技術力があってもコミュニケーション能力がなければ評価されません。
逆に、コミュニケーション能力が高い人は、技術力がそれほど高くなくても上に立つことができるのです。
筆者の実体験:半年で部長職に就けた理由
筆者自身の話になりますが、ある会社に入社して半年で、一般社員から部長職に就くことができました。部長といっても、関係者を含めると約100名を束ねるポジションです。
なぜ半年でそこまで行けたのか?もちろん様々なスキルや要因はありますが、最大の理由はコミュニケーション能力だと確信しています。
当時その会社では、昔から事業をやってきた人たちの影響力が強く、トップとうまく連携できずにトップが頻繁に変わるという問題がありました。
そんな中、筆者は両者をリスペクトしつつ、しっかりと橋渡し役を務めることができました。
半年では、数値的な実績を上げるのは難しいです。しかし、人間関係を円滑にし、組織を動かすことはできます。
社員数千人規模のメガベンチャーで、このようなポジションに就けたのは、コミュニケーション能力の高さがあったからこそです。
だからこそ、わざわざコミュニケーション能力を下げたり、話しかけにくい人になったりする必要は一切ありません。
60点主義よりも「優先順位」を意識する
よく「60点でいいから提出しよう」というアドバイスがありますが、正直なところ「60点って何?」と疑問に思う人も多いでしょう。
完璧主義の人ほど、「60点の基準が分からない」と悩んでしまいます。
それよりも、優先順位と期日を明確にする方が、圧倒的に実践しやすく効果的です。
「この仕事は優先度が低いから、70点の仕上がりで提出しよう」 「この仕事は重要だから、しっかり100点を目指そう」
このように、優先度に応じて力の入れ具合を調整できるようになります。
まとめ:あなたは最高の存在、そのままでいい
ここまでの内容をまとめます。
あなたは「頼まれたら断れない」「守備範囲が広い」「コミュニケーション能力が高い」という、会社にとって最高の人材です。
これらの特徴を変える必要は一切ありません。むしろ、そのまま伸ばしていくべきです。ただし、頼まれた際には必ず「優先度」と「期日」を確認しましょう。
「分かりました、やっておきます。ただ、○○の案件もあるのですが、どちらを優先すべきでしょうか?」
「承知しました。△日までに頂ければ対応できますが、問題ないでしょうか?」
この一言を加えるだけで、あなたの負担は劇的に軽減されます。今日やらなくていい仕事を、無理して今日やってしまう。それが、自分で自分の首を絞めている原因です。
優先度と期日を確認すれば、自分自身も楽になりますし、上司とのコミュニケーションも円滑になります。「断る勇気」も「嫌われる勇気」も必要ありません。
必要なのは、確認する習慣だけです。
今日から、ぜひ実践してみてください。
この記事を読んだ1人でも多くの方が、自分で自分の首を絞めることなく、本来の能力を発揮しながら楽に働けるようになれば、筆者冥利に尽きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
