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会社にいる細かい人の指摘は5個中2個受け入れて、それ以外はシカトでOK

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この記事を要約すると…
  • 会社には細かく指摘してくる人がいるが、助かる反面、前に進まないという事実がある
  • ビジネスは外部企業や競合との戦いであり、綺麗事だけでは通用しない厳しい世界
  • 大企業ほど細かいチェックが必要だが、全ての意見を反映すると機会損失が発生する
  • 筆者のスタンスは、5個指摘されたら2〜3個取り入れ、残りは大義名分を持って断る
  • 細かい人は事業に真剣だからこそ、耳は傾けるべきだが全て受け入れる必要はない
  • 断る勇気と、重要なものを見極める判断力こそが、ビジネスで結果を出すカギになる

「また細かい指摘が来た…もう前に進めない」 「完璧を求められて、いつまで経っても仕事が終わらない」

こんな悩みを抱えながら、日々仕事に追われていませんか?細かいチェックや指摘をしてくれる人は、一見ありがたい存在に思えます。確かに気づかない部分を教えてくれるのは助かりますよね。

しかし、全ての指摘に対応していたら、いつまで経ってもアウトプットが出せません。その間に競合は10個の施策を打ち、市場を奪っていくのです。これはビジネスにとって致命的な機会損失になります。

筆者は大手ベンチャーで役職者として働く中で、細かい人との付き合い方を学んできました。全ての意見を取り入れる必要はない。でも完全に無視するのも違う。そのバランスこそが、ビジネスで結果を出すために必要なスキルなのです。

この記事では、細かい人への具体的な対処法と、指摘を選別する判断基準について、実体験を交えてお伝えしていきます。

目次

どの現場にも必ずいる「細かい人」の実態

会社で働いていると、必ずと言っていいほど細かく指摘してくる人に出会います。資料の文字サイズ、言い回し、データの出典、法的なリスク、ブランドイメージへの影響など、あらゆる角度から指摘が飛んできます。

正直に言いましょう。細かい人の指摘は、時に本当に助かります。自分では気づかなかった重要なポイントを教えてくれることもあるからです。特にコンプライアンスや法的リスクに関する指摘は、後々大きな問題になることを防いでくれます。

しかし、ここで見落としてはいけない事実があります。それは、細かい人がいると確実に前に進まなくなるということです。

1つの企画書を作るのに、5人から10個ずつ指摘が来たらどうなるでしょうか?50個の修正点です。それを全て反映していたら、1週間かかるはずの仕事が1ヶ月かかります。その間に競合は次々と新しい施策を打ち出し、市場シェアを獲得していくのです。

ビジネスの本質は「競合との戦い」である

会社の仕事とはいえ、ビジネスです。社内にいると忘れがちですが、私たちは常に外部企業や競合と戦っています。そして今、スタートアップと呼ばれるベンチャー企業が、常にあなたの会社の首を狙っている状況なのです。

ここで理解しておくべきことがあります。ビジネスの世界では、綺麗事なんて通用しません。

特にスタートアップは、社内に法務担当や顧問弁護士がいないことも多々あります。グレーなのか判断できないまま、とにかくガンガンやることをやってきます。会社の外にいると気づかないかもしれませんが、これが実情です。

一方で大きな会社であればあるほど、いろんな目があります。株主、取引先、メディア、そして社内の様々な部署。だからこそ、細かくチェックが必要になるのも理解できます。

でも考えてみてください。全員の意見を反映していたら、アウトプットは先の先の先の先になってしまいます。競合が10やる間に、あなたの会社は1しかできません。これはビジネスにとって完全に機会損失です。

大企業のジレンマ|守るものが大きいからこそ

もちろん、大企業には守るべきものがたくさんあります。ブランドイメージ、既存顧客との関係、株主への責任。だからこそ、ベンチャー企業並みのスピードでアウトプットを出さずに、慎重に審査するのは理解できます。

しかし、それを理由に手を出さなければ、絶対に負けます。

市場は待ってくれません。顧客のニーズは日々変化しています。競合は毎日新しい施策を打ち出しています。その中で「まだ審査中です」「まだ検討中です」と言っている間に、市場から取り残されていくのです。

筆者が勤める会社でも、この問題は常に議論されています。「スピードを取るか、質を取るか」という二元論ではなく、どうやって両立させるかを考える必要があるのです。

細かい人は助かるけど、邪魔な存在でもある

ここまで読んで、「じゃあ細かい人は完全に邪魔なのか?」と思うかもしれません。答えはノーです。

細かい人は助かる存在です。しかし同時に、邪魔な存在でもあります。この矛盾こそが、ビジネスの難しさを物語っています。

ビジネスとは、やってみないと結果がどちらに転ぶかわからないものです。完璧な計画を立てたからといって、必ず成功するわけではありません。逆に、多少粗削りでも早く市場に出したことで成功することもあります。

だからこそ、とにかく事業を推進して手を打つことが重要なのです。完璧を目指して何も出さないよりも、70点のものを早く出して、市場の反応を見ながら改善していく方が、はるかに成果が出やすいのです。

細かい人の意見は参考にする。でも全て受け入れるのではなく、落とし所を考えて働く必要があります。

筆者が実践する「5個中2〜3個ルール」

では具体的に、どうやって細かい人の意見に対応すればいいのでしょうか?

筆者のスタンスはこうです。5個指摘されたら2〜3個は取り入れて、あとは素直に謝って進める。

例えば、ある企画書に対して5個の指摘が来たとしましょう。

  1. データの出典が不明確
  2. 文字サイズが小さい
  3. 競合分析が甘い
  4. 法的リスクの検討が不足
  5. ブランドイメージに合わない表現がある

この中で、筆者なら「1. データの出典」と「4. 法的リスク」を優先的に対応します。なぜなら、これらは後々大きな問題になる可能性が高いからです。

一方で、文字サイズやブランドイメージに関する指摘は、重要度が相対的に低いと判断します。もちろん理想を言えば全て対応したいですが、時間は有限です。

断る時の「大義名分」が重要

ここで重要なのが、断る時の伝え方です。ただ「できません」と言うのではなく、しっかりとした大義名分を持って説明することが大切です。

筆者がよく使う表現はこうです。

「ご指摘ありがとうございます。確かに◯◯の点は改善の余地があると思います。ただ、今回の企画の本質的な目的は△△であり、この修正を入れるとそもそもの方向性がズレてしまうと考えています。そのため、アウトプット優先で今回は見送らせてください」

または、

「5つの貴重なご指摘をいただき、ありがとうございます。全て重要な視点だと思います。その中でも特に重要度が高いと判断した◯◯と△△の2点を優先的に取り入れさせていただきました。残りの点については、次回以降のブラッシュアップで対応させていただきます」

このように伝えることで、相手の意見を尊重しつつ、自分の判断で優先順位をつけていることが伝わります。

細かい人ほど、事業に真剣である

ここで忘れてはいけないことがあります。それは、細かい人ほど、事業に対して真剣だということです。

適当に仕事をしている人は、わざわざ細かく指摘なんてしません。むしろ「いいんじゃないですか」と流します。細かく指摘してくるということは、それだけ事業の成功を願い、リスクを避けたいと思っているからです。

言い換えれば、責任感があるのです。

だからこそ、耳は傾けるべきです。完全に無視するのは、相手の真剣さを踏みにじることになります。また、本当に重要な指摘を見逃すリスクもあります。

しかし、全部が全部真に受ける必要はありません。相手の真剣さは尊重しつつ、最終的な判断は自分で下す。このバランス感覚が、ビジネスパーソンとして成長するために必要なスキルなのです。

断る勇気と判断力こそが、あなたの価値を高める

多くの人は、断ることを恐れます。特に上司や先輩からの指摘に対しては、「全て受け入れなければいけない」と思い込んでいます。

しかし、断る勇気こそが、あなたのビジネスパーソンとしての価値を高めます。

なぜなら、全ての意見を受け入れる人は、自分の判断軸を持っていないと見なされるからです。逆に、しっかりとした理由を持って断れる人は、「この人は自分で考えて判断できる」と評価されます。

もちろん、単に断るだけではダメです。重要なのは、あなた自身がその中から重要なものを取り入れる判断ができることです。

5個の指摘の中から、どれが本質的に重要で、どれが優先度が低いのか。この見極めができるかどうかが、成果を出せる人とそうでない人の分かれ道になります。

実践的なステップ|今日から使える対処法

では、具体的にどうやって細かい人の意見に対応すればいいのか、実践的なステップをお伝えします。

ステップ1:全ての指摘を一旦受け止める まずは相手の意見を全て聞きます。ここで反論したり、すぐに断ったりするのは避けましょう。相手の真剣さを尊重する姿勢が大切です。

ステップ2:重要度を3段階に分ける 全ての指摘を、「必ず対応すべき」「できれば対応したい」「今回は見送る」の3段階に分類します。

ステップ3:判断基準を明確にする 自分なりの判断基準を持ちましょう。例えば、「法的リスクに関わることは必ず対応」「ブランドイメージに関することは状況次第」など。

ステップ4:対応する項目を選定する 全体の40〜60%程度を対応目安にします。つまり、5個なら2〜3個です。

ステップ5:大義名分を持って説明する 断る項目については、しっかりとした理由を添えて説明します。「時間がないから」ではなく、「本質的な目的から外れるから」という説明が効果的です。

ステップ6:感謝を伝える 最後に、指摘してくれたことへの感謝を必ず伝えます。これにより、次回も建設的な意見をもらいやすくなります。

バランス感覚が成果を生む

結論として、細かい人の意見は全部取り入れる必要はありません。しかし、事業に真摯な方であることも事実です。だからこそ、いくつか取り入れておいた方がバランスは良いのです。

ビジネスで成果を出すために必要なのは、スピードと質のバランスです。完璧を目指して何も出さないのも間違いですし、全く質を気にせず粗雑なものを出すのも間違いです。

細かい人の意見を参考にしながら、自分で判断して、適切なタイミングでアウトプットを出す。この能力こそが、これからのビジネスパーソンに求められるスキルなのです。

向上心のあるあなたなら、きっとこのバランス感覚を身につけることができるはずです。最初は難しいかもしれません。断ることに罪悪感を感じるかもしれません。

でも、何度も実践していくうちに、自然と判断できるようになります。そして気づいたら、あなたは周囲から「判断力のある人」として評価されるようになっているでしょう。

まとめ

会社にいる細かい人への対処法について、筆者の実体験と考えをお伝えしてきました。

細かい人は助かる存在であると同時に、前に進むことを阻む存在でもあります。この矛盾を理解し、適切にバランスを取ることが重要です。

5個指摘されたら2〜3個取り入れる。残りは大義名分を持って断る。そして相手の真剣さには必ず感謝を伝える。このシンプルなルールを実践するだけで、あなたの仕事のスピードは格段に上がるはずです。

完璧を目指して何も出さないよりも、70点のものを早く出して改善していく。その方が、ビジネスでは圧倒的に成果が出ます。

断る勇気と、重要なものを見極める判断力。この2つを磨いていくことで、あなたはさらに成長できるはずです。

この記事を読んだ1人でも多くの方が、細かい人との付き合い方に悩むことなく、本来やるべき仕事に集中できるようになれば、筆者冥利に尽きます。最後まで見ていただき、ありがとうございました!

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