- 上司から与えられた目標を達成するだけでは、優秀止まり。本当に出世したいなら課題も目標も自分で設定しろ
 - 課題がポッと出た時、それを拾って勝手に目標を作り、解決策まで提案する人が経営層に近づける
 - 自分で道筋を示せば、決断したくない多くの人が勝手についてくる。それが事業を牽引する立場を作る
 - 経営者や上層部は孤独。だからこそ、言わなくても動いてくれる人材を求めている
 - 筆者自身、この姿勢で最短で部長職まで昇進。決定力と課題解決力が出世の鍵
 
「上司から明確な目標が降りてこない」「何をすればいいのかわからない」
こんな悩みを抱えながら、指示待ちの状態で仕事をしていませんか?目標が明確にならないと動けないという気持ち、よくわかります。
しかし、はっきり言います。本気で出世したいなら、その考え方を今すぐ捨ててください。
経営層に近づきたい、もっと上のポジションに行きたいと思うなら、目標が降りてくるのを待っている場合ではありません。課題を自分で見つけ、目標を自分で設定し、解決策まで提案する。これができる人こそが、組織の中で頭一つ抜ける存在になれるのです。
筆者自身、社長と2人だけの小さな会社から、数千人規模のメガベンチャーで最短で部長職まで昇進しました。その過程で学んだのは、自分で決めて動く力の重要性です。
この記事では、なぜ自分で目標を設定できる人が出世するのか、どうすれば自発的に動ける人材になれるのか、実体験を交えながら解説していきます。向上心のある方にこそ読んでいただきたい内容です。
上司にとって「都合のいい人」と「本当に必要な人」の違い
上司にとって都合のいい部下とは、どんな人でしょうか?
それは、問題をポンと投げれば、なんとなく解決策を考えて動いてくれる人です。与えられた役割を真摯にこなし、設定された目標に向かってまっすぐ走ってくれる。そういう人は確かに優秀ですし、評価もされます。出世もしやすいでしょう。
しかし、ここで満足していてはいけません。
もちろん、仕事とは上司から与えられた役割を全うすることです。「この目標に対して、こう動いてほしい」と言われて、その通りに動くことは大切です。それができない人は論外です。
でも、本当に経営層に近いポジションに行きたい、もっともっと上を目指したいという強い出世欲がある人に求められているのは、目標すらも自分たちで定める力なのです。
課題を自分で見つけ、それに対する道筋も自分で考え、実行する。これができる人が、組織の中で本当に必要とされる人材になります。
課題がポッと出た時こそチャンス!自分で目標を作れ
実際に私自身、社員数千人のメガベンチャーで最短で部長職まで昇進しましたが、なぜそれが可能だったのか。
答えは簡単です。チームの課題や事業の課題がポッと出た時に、それを拾って勝手に目標を作ってきたからです。
課題がポッと出た段階では、目標値なんてありません。だって、課題なのですから。でも、その課題を拾って、それをテーマに勝手に目標を作るのです。
例えば、「この問題は、そもそもアクセスが少ないことによって起きている問題だから、いったんアクセス目標を定めます。それに向かって策を考えませんか?OKだったら、今考えている策はA案、B案、C案があります。私はB案がいいと思っているのですが、何か皆さんご意見あればいただけますか?」
このように提案するわけです。
もちろん、「そもそもその目標設定はおかしい」と言ってくる人もいます。でも、自分で目標と課題を定義し、原因を特定してから提案すれば、議論はその枠組みの中で進むのです。
逆に、「こんな課題があるんですけど、どうすればいいですかね?」と人に聞いていたら、いろんな意見が出てきてまとまりません。だから、自分で目標を定めて、「問題はこうだ」と進めるのが一番いいのです。
自分で決めれば、ゼロには戻らない
A案、B案、C案という選択肢を示したら、文句を言ってくる人は絶対にいます。でも、基本的にA、B、Cのラインから外れることはありません。
自分で100点満点のプランを考えたとしましょう。それに対して批判はされるかもしれませんが、ゼロには絶対に戻らないのです。
人に意見を言われることで、「この要素を減らさないといけないな」とか「この要素を足さないといけないな」となって、自分の中で60点くらいに下がってしまうかもしれません。でも、下がっても60点くらいなのです。
その路線は継承されます。だから、一気にゼロになることは絶対にありません。
自分が道筋を定め、自分で目標を考え、自分でやることが大事なのです。これは意外に求められることで、実際に私自身がやってきたことでもあります。
経営者は孤独。だから「言わなくても動く人」が理想
経営者とか上に行けば行くほど、「経営者は孤独だ」と言われます。それ以下の偉い人も、上に行けば行くほど孤独感を感じています。
本音ベースで言えば、自分の言ったことをやってほしいというのはもちろんあります。でも、言わないでも動いてくれる人が理想なのです。
だから、何か課題が見えたら、「これ課題だと思うのでやってきますね」と動ける人。これがもう本当に理想なのです。
もちろん、課題の見つけ方がずれている人もいるので、一概に「これ課題だからやります!」とガツガツ行くのが良いか悪いかは状況次第です。でも、私自身の経験としては、課題がポッと出た時に「これはちょっとやってきますね」と言って動く。
「この課題の原因はアクセス不足ですね。だから、アクセス目標は本来120%くらいやらないとダメです。目標はここに持っていかなきゃダメですね」
こういう話をして、経営者や偉い人の孤独な部分をどんどん埋めて提案していくと、自ずと役職は上がっていくのです。
道を示せば、ピクミンのように勝手についてくる
自分で方向性を示していくと、本当に不思議なのですが、それについてくる人が結構いるのです。
多くの人は「一緒に考えよう」という感じで寄り添おうとします。寄り添うというのは、ともに話し合おうという対等な視点ですよね。
でも、道を示してあげるということは、自分が作ったレールに他の人がついてくるということなのです。
なぜなら、多くの人は自分で決断したくないからです。自分のせいにされたくないのです。
だから、「この目標を決めた人」「こうするぞと言った人」は、確かにその人のせいにされる対象にはなります。でも、事業を牽引する立場に勝手になれるわけです。
自分で決めたくない人に限って、ガンガン決めてくれる人のことを好きになります。その人がやっていることをやればいいやという思考になるので、ピクミンみたいに勝手についてくるのです。
勝手に、同じような役職で同じような立場だったとしても、「勝手に事業を進める人」と「ただただそれについてくる人」という構図ができます。その時点で、自分の方が出世しやすくなります。
自分で決めることは、自分事として向き合える
自分自身で決めることができるというのは、本当に貴重な存在です。だから成長しますし、事業に対して自分事で向き合えます。
だって、自分が決めたのですから。「やらないとダメじゃん」と自分事に向き合えれば、どんどん成長します。チャンスも増えるので、出世もしやすくなります。
これは本当に、今話したこと全部が私自身の経験です。
仕事術とかテクニック論とか、そういうことではありません。実際にやってきたことなのです。
私は良い大学も出ていません。初めて就職した会社なんて、社長と私だけ。社長のマンションの一室、狭いマンションの一室でやっていたくらいです。
それでも、30歳を超えて初めて入った数千人規模のメガベンチャーで、一気に部長職までいけました。
なぜか。まさに今話したこと、決定力があったからです。課題がポッと出た時に、自分自身でそれを紐解いて、目標やゴール設定を自分でして解決していくという動きをしてきたからこそ、今があるのです。
明日から実践してほしいこと
では、具体的に何をすればいいのか。
まず、課題を見つける目を養うことです。日々の業務の中で、「これは改善できるのではないか」「ここにボトルネックがあるのではないか」と考える癖をつけましょう。
次に、その課題に対して仮説を立てることです。「この問題の原因は○○だと思う。だから△△という目標を設定すれば解決できるのではないか」という仮説です。
そして、具体的な解決策を複数案考えることです。A案、B案、C案と選択肢を用意し、自分のおすすめを明確にしておきます。
最後に、上司や関係者に提案するのです。「こういう課題があると思います。原因はこれで、目標はこう設定します。解決策としてA、B、Cがありますが、私はBがいいと思います。いかがでしょうか?」と。
この流れを繰り返すことで、あなたは「自分で考えて動ける人」として認識されるようになります。
決断できる人が少ないからこそ、チャンスがある
組織の中で、自分で決断できる人は実は少数派です。多くの人は、誰かが決めてくれるのを待っています。責任を取りたくないからです。
でも、だからこそチャンスなのです。
自分で決断し、自分で道を示せる人は、希少価値が高いのです。そういう人材を組織は常に求めています。
もちろん、最初から完璧にできる必要はありません。失敗することもあるでしょう。でも、失敗から学び、次はもっと良い提案ができるようになります。
大切なのは、「待っている人」から「動く人」に変わることです。「指示される人」から「指示を作る人」に変わることです。
出世したいなら、今日から変わろう
「目標がわからない」「何をすればいいかわからない」と言っている時間があったら、自分で課題を見つけて動き出しましょう。
上司が何も言ってこないなら、自分で課題を見つけて提案すればいいのです。目標が降りてこないなら、自分で目標を作ればいいのです。
これができるようになれば、あなたの市場価値は確実に上がります。組織の中での存在感も大きくなります。そして、出世への道も開けてくるのです。
私自身、この考え方で最短で部長職まで昇進しました。特別な才能があったわけではありません。ただ、課題を見つけて、自分で目標を設定し、解決策を提案し続けてきただけです。
あなたにもできます。必ずできます。
今日から、いや、明日から実践してみてください。最初は小さな課題からでも構いません。「これ改善できそうだな」と思ったら、解決策を考えて提案してみる。それだけでいいのです。
その積み重ねが、あなたを「組織に必要不可欠な人材」に変えていきます。
まとめ
本当に出世したいなら、目標が降りてくるのを待っていてはいけません。課題を自分で見つけ、目標を自分で設定し、解決策まで提案できる人になりましょう。
経営者や上層部は孤独です。だからこそ、言わなくても動いてくれる人材を求めています。自分で道を示せる人は、自然と周りがついてきます。それが事業を牽引する立場を作り、出世への道を開くのです。
学歴も関係ありません。元いた会社の規模も関係ありません。大切なのは、決定力と課題解決力です。
この記事を読んだ1人でも多くの方が、「自分で決めて動く力」の重要性に気づき、実践することで、キャリアの悩みが1つでも減れば筆者冥利に尽きます。
あなたの挑戦を応援しています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
